5.ハイテクなオートクチュール
オートクチュールのメゾンでは、全ての顧客のオリジナルボディを作り、それに合わせて裁断する。シルクドソレイユの衣装も同様だ。
現在のボディースーツに加え、計測ハイソックス、計測キャップがあれば、帽子と靴の寸法も取れる。
現在のパターンCADには、システム内で仮想ボディを作り、それに合わせて、パターンメーキングしたり、既存のパターンをグレーディングすることができる。簡単なものならば、自動化も可能だ。
足の3DデータからCADでパターンを作れば、木型なしに靴やブーツがオーダーメイドできる。
ZOZOスーツがハイテクのオートクチュールという新たな業態を創造するかもしれない。
私は、既存の既製服というジャンルでは、ZOZOスーツのデータは意外に活用しにくいと思っている。サイズデータを収集しても、サイズ展開を増やすことは在庫増につながる。
在庫を持たずに、サイズデータを生かすなら、オーダーメイドを基本に考えた方が良いのだ。
その意味で、ZOZOスーツは新たなファッションビジネスの扉を開いてくれるのではないか、と期待している。
image by: ZOZOTOWN公式ページ