ロケットマンと急接近の米韓。カヤの外に置かれた日本の立場は?

 

一方、北朝鮮の真意を知ったトランプ米大統領は8日午後、会うなら早い方がよいとし、4月末までに米朝首脳会談を提案したという。朝鮮半島の南北首脳会談から一気に米朝首脳会談へと話が進んだのだ。

金正恩委員長は昨年8月「グアム島周辺への射撃作戦を検討している」と述べると、トランプ大統領は「世界がみたことのない炎と怒りを受けることになる」と応じていたし、北朝鮮は同年11月29日にICBM火星を発射し「ミサイル強国の偉業が実現した」といえば、トランプ大統領は「小さなロケットマン。金正恩は病んだ子犬だ」とこきおろしていた。

ただその間に北朝鮮は新年に「平昌五輪に代表団の派遣も十分に可能だ」と言い、水をかけ1月9日に南北協議が始まった。これを受けて正恩氏の妹・金与正氏が訪韓し文在寅大統領に訪朝を要請し、2月10日に金与正氏が訪韓。3月5日には韓国特使団が訪朝し、両国は「南北首脳会談について満足な合意に達した」と述べていた。またアメリカ政府は「南北対話を指示している」と述べるとともに、米朝間でも水面下で接触を続けていた模様だった。こうした一連の接触、流れを受けて朝鮮半島の南北首脳会談、さらにはトランプ大統領と金正恩委員長の直接対話の段取りが急速に進展していったのだ。

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