中国の尻馬に乗れ。忘れ去られた中央アジアが世界の要衝となる日
このほか、ウズベキスタンなどを通る旧シルクロードの鉄道、道路建設も計画されており、これらが完成すれば“陸のシルクロード”は、中国とイラン、トルコなど中東への輸送路も格段に便利となる。
中央アジアは古代からシルクロードの拠点として知られ、15~16世紀までは中国とヨーロッパの文物を運ぶ中継地だった。その後、船や飛行機が利用されるようになって、かつてのシルクロードは利用されることが少なくなっていた。それが中国の“一帯一路“構想で再び脚光を浴びてきたのだ。
20世紀の東西を結ぶハブ空港は、アラブ首長国連邦のドバイ国際空港だったが、一帯一路構想が本格的に動きだすと、アジア、中東、欧州、ロシアなどと地政学的にも近い中央アジアが今後10~20年のうちにハブの座を奪うことになるのではなかろうか。21世紀は物流拠点をもつ国が中心地になりそうだ。
(財界 2018年8月7日号 第476回)
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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。
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