これは、お客様へのニーズ確認でも同じことが言えます。例えば、お客様の好みの色を聞きたいと思ったら、「どういう色がお好みですか?」と聞くことができます。ですが、そこで上手く引き出せなかったとしたら、「今日は青のお洋服を着ていらっしゃいますが、普段から青系の色は多いんですか?」と聞くこともできます。そうして質問を重ねていけば、結局好みの色を引き出すことはできますよね。
実を言うと、ほとんどの方は、無意識のうちに、多方向からの質問をしています。というのも、「何かお探しですか?」と聞いて答えてくれるお客様はまずいません。しかし、ほとんどの販売員は、それだけではなく、「どなたかへのプレゼントですか?」「〇〇をご覧になっていましたが、お使いになるご予定があったりするんですか?」など、いろんな角度から質問をして、お客様のニーズを引き出そうとしています。聞きたいことがあったら、いろんな方向から聞けばいいと、いつの間にか知っているのです。
だから、何かを引き出そうと思った時に、ひとつの聞き方をして聞けなかったとしても、諦めることはありません。他にも方法があるんだとわかっているだけで、あらゆる角度からの聞き出し方を考えることができるようになります。
改めて、普段自分が誰かに何かを聞こうとしている時の、質問を思い返してみてください。もし聞き出せなかったことがあるとしたら、別の角度から質問を考えてみると、聞き出せることもあるはずです。
今日の質問です。
・例として、『お客様が困っていること』を引き出すための質問をするとしたら、どんな聞き方ができますか? 3つくらいのパターンを考えてみましょう。
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