悲劇のモスバーガー。値上げと食中毒が招いた止まらぬ客離れ

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かつては「高品質」を売りに人気を集めていたモスバーガーですが、消費増税時の値上げで遠のいた客足が戻らない中、今年8月に起きた食中毒事故が決定打ともなり、2019年3月期通期の連結業績は11年ぶりの赤字予想と苦戦を強いられています。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、自身の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』で、「倒産寸前」とまで囁かれたどん底から見事復活を果たしたマクドナルドが取った戦略を紹介しつつ、モスバーガーが再浮上するために必要な要素について考察しています。

食中毒事故と客離れで苦しむモスが復活するために必要なこと

ハンバーガーチェーン「モスバーガー」を運営するモスフードサービスは10月29日、2019年3月期通期の連結業績予想の下方修正を発表した。純損益は従来予想から33億円少ない8億円の赤字(前期は24億円の黒字)とした。08年3月期以来11年ぶりの赤字となる。

売上高は従来より60億円少ない660億円前期比7.5%減)、営業利益は34億円少ない4億円同89.3%減)とそれぞれ下方修正した。

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8月に起きた食中毒事故が響いた。長野県にあるモスバーガーのFC加盟店で腸管出血性大腸菌O121を原因とする食中毒事故が発生したことで収益が悪化すると判断した。また、食中毒事故により収益が悪化するFC店に対して営業補償を実施するため、4~9月期に9億6,100万円の特別損失を計上する。これが純損益の下方修正の大きな要因となった。

もっとも、売上高の下方修正に関しては食中毒事故だけが理由ではない。食中毒事故が発生する前からモスバーガーで起きていた客離れが未だ続いていることも大きく影響している。18年4~9月期の既存店客数はすべての月で前年同月を下回っており、累計では前年同期から7.1%も減っている。なお食中毒事故が発生した月の翌9月は13.8%減と大幅減となった。通期ベースでは14年3月期から18年3月期まで5期連続で前の期を下回っている。客離れが止まらない状況だ。

モスバーガーが長らく客離れで苦しんでいるのは様々な理由が重なったことによる。

まずは値上げが考えられる。モスバーガーは消費増税のタイミングで14年4月に値上げを実施し、それに続く形で15年5月、原材料費や人件費の高騰などを理由に値上げに踏み切っている。主力バーガーの「モスバーガー」は340円(税込み、以下同)から370円に引き上げた。それ以外のメニューでもいくつか値上げしている。

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