日本の都道府県別人間性トークは細かすぎて
そのパーティー、日本からの参加者も多く、合間の喫煙所では、それぞれの地元トーク。北海道から来られた弁護士。京都から来られたカップル。茨城から来られた飲食店経営者。神戸から来られた、最後まで何やってるかわかんない同世代の男性。そして、ロサンゼルス在住のおじさんに、僕。
彼らは、北海道の人間はどうのこうの、京都の人間はどうのこうの、と自慢と自虐を絶妙に入り交えて、それぞれの地元に根づいた性格、人間性トークで花を咲かせています。カリフォルニアの夜。
最中、ヒスパニック系の清掃業のおじさんが、灰皿を掃除しにきました。お話まっ最ちゅう。失礼、と一言もなく、割り込むように入ってきて、吸っている途中の人間がいるにもかかわらず、ひったくるようにして、灰皿を持っていきます。
え。
口をあんぐりさせる、その場にいる日本のみなさん。その清掃員にしてみれば、いつ終わるかわからない座談会が一息つくのを待っていられないとばかりに、淡々と作業を始めています。またまた、失礼します、の一言もなく、投げるようにして新しい灰皿を指定の場所に置く。ガチャンと音が響く中、ロザンゼルス在住のおじさんの微笑み付き「ありがとう」と、ニューヨーク在住の僕の「おい!まだみんな吸ってんだろ!ちょい待てよ」の声が重なります。
なりゆきを口を開けたまま見守る、その他、北海道、茨城、京都、神戸勢。北海道と京都と茨城と神戸の人たちは同じリアクション。大陸出身の生きてくためのブルーワーカーたちから見ると、同じ動作。同じ習慣。
もうそろそろ、アメリカ人と比べてロシア人は、イギリス人と比べて日本人は、って話題にシフトチェンジしていく方がいいかもしれません。名古屋人と神戸人の違いは、世界から見たら「細かすぎて伝わらない選手権」。答えは「ほぼ同じ」。
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