2島先行返還の戦略的意義
日本は、12年11月から中国と戦争状態にある。それで、すべての事象は、【戦略的】にみる必要があります。
安倍総理は、「日ソ共同宣言を交渉の基礎として平和条約締結を目指す」といっている。これは、「平和条約を締結した後、2島を返してもらう」という意味。実現すれば、日ロの戦争状態は集結し、両国関係は大きく改善するでしょう。日ロの関係がいい。これが対中国で最重要です。
ここまで話を聞かれて、「北野さんは、28年モスクワに住んでいたからこんなことをいうのではないですか???」と疑問をもつ人もいるかもしれません。そうではありません。日米ロで組んで、中国に対抗するという戦略は、リアリズム神ミアシャイマーさんも、世界最強の戦略家ルトワックさんも主張しています。証拠に、ルトワックさんの言葉を引用しておきましょう。ルトワックは、その著書『自滅する中国』の中で、日本がサバイバルできるかどうかは、ロシアとの関係にかかっていると断言しています。
もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定的なものになる可能性がある。
今回は、「2島先行返還」の「戦略的意義」でした。
image by: 首相官邸