大臣就任が裏目。文春砲に狙われた片山さつき大臣の「四面楚歌」

 

ところで、片山氏は国会で南村氏のことを「秘書ではない」と主張、週刊文春を相手取った訴訟でも「南村が原告(片山氏)の秘書であったことはない」としている。つまり、南村氏は税理士としてX氏と契約しただけで、片山事務所とは関係がないと言いたいわけだ。

しかし、秘書しかもらえない参院の通行証を南村氏が持っていたことを国会で追及され、「強く要望したので、2011年10月から15年5月までの間、保有していた」と片山氏は認めている。片山事務所が秘書でない人を秘書だとしてニセ書類をつくり参院に申請したとしたら、これもまた問題ではないか。

そもそも、南村氏は片山氏の「旦那さんと互角に並ぶ側近であることを自ら文春の記者に明言しているし、それは南村氏の下記のブログ記事を見ても推察できる。

2011年02月17日 昨朝の全国紙でリリースされた片山さつき議員の御母堂様の葬儀が台東区内で行われ、来賓受付や電報整理等のため深夜に戻りました。

2011年08月27日 来月予定している片山さつき議員の香港での経済講演の準備のため、香港日銀支店長、香港商工会議所理事長、香港日本人倶楽部会長、香港総領事、その他の挨拶に香港入りし、本日帰国した。

2012年01月27日 日本初の女性県議会議長を歴任した、福岡県議会田中秀子議員の新年祝賀パーティーにて、片山さつき参議院議員を代理して挨拶した。

それにしても、この南村という人物、よほどおエライ方との人脈を誇りたいらしく、ブログを見ていると、登場するのは政官界のしかるべき地位にある人ばかり。

そういう点では、いまだに東大、財務省出身の超エリートであることを鼻にかけ、左右を問わず人望がなく信頼できる部下の少ない片山氏とは、互いに利用し合える似た者どうしと言えるかもしれない。

アエラドットは南村氏の今の思いを、11月18日の配信でこう伝えている。

「片山さんは、私が秘書でないほうが都合がいいのでしょう。わかりませんが、秘書との連座制とかがある場合があるからかな。片山さんから電話があって、『あなたなんて顔を見たこともない会ったこともないわよね』と言われましたが、私は『それは無理でしょう』と押し戻したんですよ。これまでどれだけ一緒に方々を回って、秘書の名刺も切ったか」

この期に及んで片山氏がいかにうろたえているかが、よく分かる。

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