生命保険で「損」している人は、何を見誤っているのか?

2018.11.27
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保険会社の営業担当者から生命保険など民間保険の見直しを提案されたとき、内容をよく吟味せずに応じてしまうと、結果的に損をすることがあります。

営業担当者は「見直しをすると月々の保険料は下がって、保障内容は充実しますよ!」と言って転換を勧めますが、長期的にみると加入者(契約者)が損をすることになるかもしれないのです。

保険を見直すかどうかの原則は次の通りです。

・現在の生命保険で損をしている人は見直したほうがよい
・見直すことのデメリットが大きい人は見直さないほうがよい

どの場合に損することになるのか、詳しく解説します。
そして、確実に「損をしない選択」をするには、第三者の立場で判断してくれる保険のプロに相談したほうがよいでしょう。

無料で相談に乗ってくれる保険のプロがいるのです。

生命保険で「損」をしている人のポイント

現在加入している保険の内容で損をしている人は、一度見直しをしたほうがよいでしょう。
損しているかどうかは、次の3点に着目して判断してください。

  • 特約
  • 払込期間
  • 早期解約

無駄な特約などで保険料が高い人

現在加入している保険に無駄な特約などがついていて保険料が高くなっている人は、見直ししたほうがよいでしょう。

例えば、通院特約は再検討に値するかもしれません。

わかりやすく、例を挙げて考えてみましょう。

例えば入院直後に1日2,000円の通院給付金が出る通院特約をつけたことで、保険料が200円上がったとします。

次に、この内容で加入5年後に入院することになり、入院前後に計10日(回)通院したとします。

このとき、加入者に支払われる通院給付金は2万円(=1日2,000円×10日(回))です。

一方で、通院特約分の保険料は1万2,000円(=月200円×12ヶ月×5年)です。
これだけみると、8,000円の得となりますが、通院給付金を受けるには診断書が必要で、大体5,000円ほどします。これは加入者自身が負担しなければなりません。

つまり実質的な得は3,000円(=8,000円-5,000円)にまで下がります。

そして、加入から7年間入院することがなかったら、損してしまうかもしれません。

7年間に支払う通院特約分の保険料1万6,800円(=月200円×12ヶ月×7年)となり、診断書の5,000円を足すと2万円を超えてしまうからです。

このように特約については、更新時期が近づいたら改めてシミュレーションをして、継続するかどうか決めたほうがよいかもしれません。

払込期間が終身になっている人

現在加入している生命保険の払込期間が終身になっている人は、損をしている可能性があるので、見直しを検討したほうがよいかもしれません。

生命保険に加入している方は、次の「2つの期間」を覚えておいてください。

1つ目の期間は「保険期間」で、これは保険の保障が続く期間のことです。
2つ目の期間は「払込期間」で、これは加入者が保険料を支払う期間のことです。

例えば、保険期間を終身として、払込期間を65歳までと設定すれば、保険料の支払いは65歳で終了しますが、保障は生涯受けることができます。

払込期間を設定することを「短期払」といい、払込期間を設定しないことを「終身払」といいます。

払込期間を短くすると(短期払にすると)、月々の保険料が高くなるので、若いうちは保険料が安くなる終身払を選択しがちです。

ただ払込期間を終身にしてしまうと(終身払にすると)保険料は安くなりますが、生涯、保険料を支払い続けなければなりません

終身払を選択した人のなかには、定年が近づいてくるにつれ「定年後も継続して保険料を支払うことは負担が大きい」と感じる方もいます。定年後に雇用延長がない会社に勤めていれば、その不安は大きくなるでしょう。

この場合、保険を見直すことで終身払を短期払に変更することができます。

早期解約してしまう人

現在加入している生命保険を早期解約してしまう人は、損をするかもしれません。

養老保険の場合、早期解約してしまうと、解約後に支払われるお金は支払った保険料の総額より少なくなります。つまり損をするということですね。

終身保険の場合も、保険料の払込期間前に解約すると、解約後に支払われるお金が元本割れするリスクが高くなるでしょう。

生命保険の見直しはデメリットも大きい

「保険の見直しをするとデメリットが大きい」という人はしないほうがよいでしょう。

転換することでデメリットが大きくなる可能性がある人は次の方です。

  • 転換後に保険料が高くなる
  • 転換後に予定利率が低くなる
  • お宝保険に加入している

年齢が上がった分、保険料が割高になることも

生命保険の保険料は原則、年齢が上がると高くなり、なおかつ保障内容は低下します。しかし例外的に、生命保険を見直すと年齢が上がっても保障内容を維持したまま保険料が据え置かれることがあるのです。

一見すると加入者が得をして保険会社が損をする内容ですが、一概にそうともいえません。

保険期間を、見直す前の保険期間より短縮すれば、保険会社が得をして加入者が損をするかもしれないのです。

なぜなら、見直し後の保険の保険期間が更新を迎えたとき、更新後の保険料が高くなる設定になっているからです。

したがって保険会社の営業担当から保険見直しの提案を受けたら、「見直し直後の保険料」だけでなく、「次の更新後の保険料」も聞いておいてください。

ただ、見直した直後に保険事故が起きた場合など、加入者が見直しによって得をするケースも考えられます。

予定利率が低くなる

生命保険を見直して予定利率が低くなるときは、デメリットが大きくなるので、転換は見送ったほうがよいかもしれません。

こちらもわかりやすく例を挙げて考えてみます。

例えば加入している生命保険が50歳で更新になり、これまでの保険料2万5,000円が4万円に上がる内容だったとします。

加入者は事前にわかっていたこととはいえ、更新時期が近づくと保険料の増額を負担に感じるようになるでしょう。

このようなときに保険の営業担当者から、「現在の保険を解約し、それを下取りにして新しい保険に入れば、保障が手厚くなりながら、保険料は2万5,000円に据え置かれる」という提案を受けたとします。

加入者からすると、断る理由が見つからない内容に感じるかもしれませんが、実はそうではないのです。

この場合、見直し後の生命保険の予定利率が、前の生命保険の予定利率より低いことがほとんど。予定利率が高い生命保険は、加入者が得をして、保険会社が損をする内容なのです。

なぜ見直し後の生命保険の保険料を、保障を手厚くしているにもかかわらず2万5,000円に据え置くことができるのかというと、前の生命保険の解約返戻金を原資にしているからです。

解約返戻金は「加入者のお金」です。つまり保険会社は、「加入者のお金(解約返戻金)」という資金があるので、加入者に新しい保険を安い保険料で提供できるのです。

そしてもしこの加入者が生命保険を見直してしまったら、次の更新のときにかなり高額な保険料になる可能性があるのです。

お宝保険の見直しは慎重に

予定利率が高い生命保険のことをお宝保険と呼びます。現在の利率では考えられないほど高い利率が採用されていて、お宝のようにお得だからです。

例えば現在の予定利率が1%近辺だとしたら、1990年代に販売された生命保険の予定利率は6%近いものもあります。そこまで高くなくても、専門家は予定利率が3%以上のものをお宝保険と呼んでいます。

バブル期に販売された生命保険のなかには、加入者が支払う保険料の総額の2倍近い満期金が受け取れるものもありました。

加入者が得をするということは、保険会社としては損をすることになります。

それで保険会社は「転換キャンペーン」を張り、営業担当者にお宝保険の加入者のところに向かわせ、予定利率が低い生命保険に転換するよう営業をかけさせたのです。

例えば、加入者に満期金を現金で支払うのではなく、満期金で新しい生命保険の購入をすすめる、などです。

「満期金の全額を使って新しい生命保険を一括支払いで購入すれば、保障が一生涯続く」といった提案をするわけですね。

もちろん一生涯の保障は本当なので、単純に「悪い話」とはいえません。

しかしこの加入者が75歳以上だった場合、病院で支払う医療費は、公的医療保険制度によって1割負担で済みます。そうなると、「一生涯続く保障」がどれだけ必要なのかを考えたほうがいいでしょう。

「保障は公的医療保険などで十分」と考えるなら、満期金を現金で受け取って生活を豊かにしたほうが得策かもしれません。

生命保険の見直しで損をしないためにはプロに相談しよう

保険の損得勘定はとても複雑です。
保険の保障の内容やライフスタイル、希望や人生観などによってシチュエーションが幾通りにも変わるからです。

そこで保険のプロが無料で相談に乗ってくれるサービスを紹介します。

保険の転換を決断する前に相談することを強くおすすめします。

保険コネクト

株式会社保険コネクト(本社・東京都新宿区)が運営する「保険コネクト」は、最適な保険を早く探したい人に向いているサイトで、相談に対応してくれるのは経験5年以上のスキルが高いプロたちです。

また保険コネクトは「しつこく勧誘しない」ことを約束しています。

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保険マンモス

保険マンモスはファイナンシャルプランナーが無料で保険を診断してくれます。しかも無料相談を利用して保険を見直した場合、保険料が安くなるシステムを導入しています。
サイトに登録すると相談員から連絡がくるので、そこで面談日と面談場所を決めます。

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保険見直しラボ

株式会社Jリスクマネージメント(本社・東京都港区)が運営する「保険見直しラボ」の最大の売りはベテラン相談員の存在です。相談員たちの平均経験年数は12.1年となっています。こちらも「強引な勧誘はしない」ことを約束しています。

保険見直しラボ

まとめ

得をするために加入する生命保険で損はしたくないものですよね。

しかし同じ保障内容の保険でも、加入者の年齢やライフステージ、人生観、働き方、健康状態などによって得したり損したりと変化します。

つまり加入者は常に「自分に合った保険」を探していなければならない、ということになりますが、それはとても大変な作業です。

そこで生まれたのが、保険の無料相談サービスです。保険を見直すにしても、しないにしても、一度じっくり相談してみることをおすすめします。

きりもる

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上手に切り盛りして豊かに暮らしたい人のための節約情報サイト

https://kirimoru.com/

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