なぜ日本のサラリーマンの年収はいつまで経っても低いままなのか

 

激増する億万長者

実は、昨今、日本では億万長者が激増しています。世界的な金融グループであるクレディ・スイスが発表した「2016年グローバル・ウェルス・レポート」によると、100万ドル以上の資産をもっている人々、つまりミリオネアと呼ばれる日本人は282万6,000人でした。前の年よりも74万人近く増加しているそうです。増加率は世界一だったのです。

この激増している億万長者の大半は、実は「大企業の株を大量に持っている人」です。これは、「昨今、株を始めた人」や「株の売買をしている人」ではありません。「かなり以前から、大企業の株をたくさん持っていた人」なのです。次の数字を見てください。これは上場企業の配当金の総額です。

2005年:4.6兆円
2007年:7.2兆円
2009年:5.5兆円
2012年:7.0兆円
2015年:10.4兆円
2017年:12.8兆円

日本の上場企業の配当金は、2009年からのわずか9年間で2倍以上になっているのです。リーマン・ショック前の最高値だった2007年と比べても2倍近くに増えています。つまり、10年前と比べて、配当収入は2倍に増えているということです。これは何を意味するのか、というと配当収入が2倍になっているということです。創業者親族などの大口の株主や、配当だけで生活できるほど株を持っている人は、かなり潤っているはずです。またアベノミクスの影響で、2012年から2018年の間に、日経平均株価は2倍以上になりました。2012年に持っていた株資産は2018年現在では倍に膨れ上がっているということです。

だから、5,000万円程度の株を持っていていた人は、株価が2倍に膨れ上がることで、保有資産が1億円をこえることになります。近年、資産が激増した人でもっとも多いパターンはこのパターンだと見られるのです。

この中には、最近、株を始めたような人はほとんど含まれていないと思われます。というのも、株が上がり始めてから株を買っても、資産はそうは大きくなりません。だから、激増しているミリオネアのほとんどは、昔から株をたくさん数千万円単位で持っている人なのです。

では、もとから数千万円単位で上場企業の株を持っていた人というのは、どういう人でしょうか?これは普通に考えて、「元からある程度のお金持ちだった人」ということになります。つまりは、「元からある程度のお金持ちだった人」が、アベノミクスによる株価の上昇でさらにお金持ちになったということです。それが、昨今、激増しているミリオネアの正体なのです。

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