小4女児虐待死事件を取材した探偵が明かす、信じられない現実

 

事件現場

事件が起きた千葉県野田市山崎のアパートは、アパートというより小型のマンションという造りで、多くは2LDKの間取り、家賃は6万円代後半である。

近くには国道16号線や歩いてすぐ東武野田線梅郷駅があり、小学生などもよく遊ぶ小さな公園や畑もある。新旧の家屋が並ぶような街並みで、印象としては自動車が比較的多いと感じる地域だ。事件は3階の一室で起きたのだが、近隣住民はメディアが殺到してから事件を知ったという人の方が多いという印象であった。

事件現場から車で5分程度の場所に野田市市役所や警察署がある。多くの記者などは、市役所にいるということであった。

関係者の話

事件を受けた2月8日厚労・文科省が野田市で聞き取りをしたというニュースが流れた。報道では、派遣された副大臣や、それに応じた野田市市長、千葉県内の児童相談所を所管する千葉県健康福祉部部長が報道陣の質問に答えた様子が報じられているが、どなたも「児童相談所、学校、教育委員会の連携の強化」や「弁護士や警察OBの配置」について話している。

つまりは、弁護士をつけるだけの予算がないので国が支援するなど、仕組みの話が多いのだがハッキリ言って的外れなのだ。

そもそも児童福祉法の改正に伴い何度も関係機関の連携や児童相談所と警察の情報共有は強化されてきた。はじめの小学校のようにアンケートでSOSを拾い、確認をして児童相談所が一時保護したという連携は全国的に広がりつつあるのだ。

この事件の大きな問題はヒューマンエラーであり、事なかれ主義になった児童相談所教育委員会自体の問題なのである。

関係者は私に、その場には教育長もいたんですと話した。各局の報道を比較すると、確かにこの聞き取りには教育長がいたことを報じている局もあった。

続けて、関係者は、「教育長は次から次へと出てくる隠蔽とも取られかねない不祥事的な情報について、膿は全て出せ、隠しても無駄、全て包み隠さず報告しなさい」と怒られていたと話していた。

例えば、児童相談所は自身らが持つチェックシートで、心愛ちゃんの状況が一時保護を解除できない要件があるという結果があったのに放置したし、教育委員会については加害者である父親からの開示に応じて、心愛ちゃんが書いたアンケートを提示してしまったのだし、始業式以降学校に来ない状況で電話や家庭訪問などについてしていたのかという情報もいまだに出ていない。

つまり、公共の行政機関であれば、必ずやるべきガイドラインに沿った対応すらしていなかったのである。

今後も報道が進めば、今まで隠していたことが明るみに出るはずだと関係者は言っていた。

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