武田教授が警鐘。島国日本の良さを消す「英語必修化」の大間違い

 

私も一時期、国の中央教育委員会の専門委員をしていたことがありますが、出世目当ての官僚が書いたシナリオを勲章をもらいたい先生が委員会を開いてまとめるという手法で、ろくなものはありませんでした。もちろん英語教育の強化も、それがもたらす弊害などを議論せず、「グローバリゼーションの時代だから」という理由で決められたものです。

もともと日本人、そして決めた人たちの所得が「英語教育をしなかったから」、もしくは「日本は島国で外国との付き合いは一部の人でよかった」ということなど理解もしていないのは明らかです。

長い歴史を持つ日本人の技術力が「英語教育」で壊れてしまう恐ろしさ

人はとかく「結果と対策」を考える傾向があります。「日本は貿易立国である」とか、「最近、競争力が低下したから、テコ入れしなければならない」などと考えます。でも、真なる発展は「なぜ、日本が世界の中でも機械、電気の製品が素晴らしいのか」ということをまず考えなければなりません。

明治以来の日本の科学を見ますと、2つの特徴があります。

  1. 外国語で書かれた欧米の書物を必死になって日本語に翻訳した。この中には多くの人が知っている杉田玄白の解体新書などもあります
  2. 日本人は、珍しいものが好きでなんでもやってみる気質があること、学問をする人を尊敬し、お金より上位に置いたこと

と思います。

image by: Sakuoka, shutterstock.com

武田邦彦この著者の記事一覧

中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」 』

【著者】 武田邦彦 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 水曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 武田教授が警鐘。島国日本の良さを消す「英語必修化」の大間違い
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け