現役アナウンサーが分析。話し方の悩みのない人に学ぶ魅力的話術

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人前で話すあらゆるシーンに役立つプロの技を伝えてくれるメルマガ『話し方を磨く刺激的なひと言』の著者で、現役アナウンサーの熊谷章洋さんは今回、「話し方の悩み」がなぜ生じ、どうしたら解決できるのかを根本から考察しています。まずは、話し方の悩みがない人について分析し、頭の中で起こっている言語化、音声化の仕組みから解決策を探っています。

話し方の悩みの根本原因

「話し方の悩み」をひとことでまとめると、「上手に話したい」という願望や理想像と、「思い通りにいかない」というもどかしい結果の間にあるギャップ、だと思います。

いっぽうで、結果的に聞き手にうまく伝われば、どういう形でもOK~!という価値観も存在します。私が日々、話し方のご相談をお受けしている中では、そのように考えられる人の多くは、話し方で悩んだりすることは少ないように感じます。なぜなら、そういうタイプの人は、なんらかの「話すこと以外で伝達する術」を、それまで生きてきた中で習慣化しているからです。

実際に音を聞かせる、物を見せるなど、「話の聞かせ方の演出」を工夫する習慣や、言葉は短くても、感嘆など主観の伝え方がうまかったり、ほかの何かで代替すること、例えば、引用や例示がうまかったり、身振りや表情など、少ない言葉でも伝わる工夫など、努力の方向性を、ぺらぺらしゃべって表現すること以外へ向けられるのです。

確かに、綺麗な構成や、思いつく限りの言葉の表現に変換できなくても、にじみ出る雰囲気などで総合的に伝われば、それで結果オーライだと、私も思います。そういうタイプの人は、個性的で、人の印象に残る、むしろ人気者になりうる人物かもしれません。

しかし、多くの人は話し方に悩みます。書店へ行けば、関連書籍が山のように並んでいることからも、それは否定できませんよね。では「話し方の悩み」の正体は、いったい何なのでしょうか?

「上手に話したい」という願望や理想像と、「思い通りにいかない」というもどかしい結果の間にあるギャップ、この2行のまとめ表現の行間に潜んでいる、伝わればOK、では満足できない、もやもやとした物足りなさ。このもやもやに光を当てて、その正体を突き止めてみましょう。

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