要は、歴史なんて、絶対に地理的な背景と同時に勉強しないと頭に入ってこないんだ!と僕は思っています。世界地図を片手にビジュアルと一緒に理解するべき。そう考えると、世界の歴史、地理的条件は、やっぱり日本版世界地図だとかなり不便です。日本版だと、当然、スペインとカリブ諸島はこれまた端と端。
今現在、スペイン語を公用語とする地域は、歴史的地理的条件によって、あそこまで拡大された。日本版地図だと、まったくピンとこない。真逆だからね。ブラジルはポルトガル語なのも、同じ理由です。スペインのライバル、ポルトガルが、ブラジルだけは領有した。くどいようですが、スタンダード版世界地図は、ブラジルの位置は、ポルトガルが統治しやすい、海を挟んだお隣の国。
ひょっとしたら、日本版世界地図に慣れてしまっている日本人の中には「ポルトガルって、ヨーロッパだよね? ブラジルって南米でしょ。なんか、すっげー離れてない?なのに、ブラジルの公用語はポルトガル語なの?」って人もいるかもしれない(さすがにいないか・笑)
とにかく、日本版世界地図は、地理の勉強にも、世界史の勉強にも不向きなんです。もちろん、前述したように、自国を世界のど真ん中に位置する地図があってもいい。その場合、日付変更線が邪魔なほどど真ん中に来ちゃうけど(笑)気持ちもわかります。でも、せめて、小中高校の教室では、世界スタンダード版世界地図を貼った方がいいんじゃないでしょうか。世界史の授業も、地理の授業も、絶対、その方が楽しめます。
僕の同級生の多くが、世界史、国際政治、世界地理の授業で途中脱落して行ったのは、日本版世界地図の不自然さ、いびつさ、わけわかんなさで、勉強が面白くなくなっていったんじゃないでしょうか。世界版世界地図を見せながらだと、面白く、世界史を、国際情勢を、地理を教えられる先生が出てきそうな気がするのです。で、自国が地図の端っこであることにも、もちろん言及してもらいたい。
「そう、世界はこんなに広い。で、日本はこぉーんな端っこで、こぉーんなにちっちゃいんだ。それが今では世界をリードする先進国の選ばれしG7のひとつにアジアでは唯一なってる。国土も地理も関係ない。この島国に暮らす日本人という人種がどれだけ優秀かを、この世界地図は物語ってるんだー」と。
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