対話が弾み良い子に育つ。小学1年生から始める親子作文のススメ

 

●作文の題材選びを通して豊かな経験が増える

小学生の子に自由な題名で作文を書かせると、多くの子が「今日のこと」「昨日のこと」「友達と遊んだこと」など、すぐ近くにあった印象に残っている話を書きます。本をよく読んでいる子は、本と同じような空想の物語ばかり書くこともあります。もちろん書きたいことを自分で決めて書くことは大事です。

しかし、せっかくの作文の勉強を生かすなら、親子で題材選びをしていくといいのです。季節の行事、料理や工作、小さな理科実験など、わずかな時間で親子で楽しめるさまざまな企画が考えられます。

寺子屋オンラインクラスでは、そういう企画を授業の資料として提供するので、身近な生活の中で豊かな経験ができるようになるのです。

●読書、対話、音読、暗唱の勉強を続けるときに、作文の勉強が役に立つ

小学生の勉強の基本は、日本語の力をしっかり身につけることです。算数や英語は、やる子とやらない子の差がはっきり出るので、ついその差の方に目を向けてしまいがちですが、すぐに差が出る勉強は実は浅い勉強です。学校でやるようになってからやっても十分に間に合います。誰でもできて差がつかないように見える日本語の力こそ、その後の学力の最も確かな土台になるのです。

日本語の力は、国語のドリルを解くことで身につくのではなく、生活の中での読書、対話、音読、暗唱などで身につきます。しかし、単独でこれらの練習をするのでは、目標も結果もあいまいになってしまいます。

作文の勉強が週に1回あると、その作文の勉強に合わせて読書の紹介、親子の対話、音読や暗唱の発表などが自然の流れでできるようになります。

●作文を書くことをきっかけとして、親子の知的な対話が生まれる

読解力、思考力、表現力のもとになるのは、語彙力です。語彙力は、学年が上がると読書の質によって力がつくようになりますが、小学生のころは、読書よりも親子の対話によって育ちます。言葉の森の作文では、作文を書く準備として自然に親子の対話が生まれます。

例えば、「がんばったこと」という題名で作文を書く場合、「お父さんにも、子供のころのがんばったことを聞いてみました。すると」というような両親への取材が課題として出てくるからです。この取材が、学年が上がるにつれて、「友達との協力」についての取材や、「地球環境問題」についての取材に発展します。

すると、対話の内容が自然に高度になるので、親子で楽しく話をするだけで子供の語彙力やものの考え方が育っていくのです。

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