なぜ、現役教師は何かを始めるとき悲観的に最悪を想定するのか?

 

さて、次年度、新しいスタートである。不安があるだろうか。先の言葉を見返して、心構え、準備が必要である。

経験が浅い状態ほど、「楽観的に臨む」の部分が難しい。それでも何か想定外が起きる気がするからである。それを潰すには、準備しかない。「後は神頼みぐらいしかできない」という状態まで万全にしておく。

少し慣れてくると「悲観的に最悪を想定」が難しくなる。これまでの経験値から、「これぐらいで大丈夫と考えるようになるからである。「一時停止」とかかれていても「いつも誰も来ないから」と突っ込むようなものである。慣れてきた時がケガをする時である。

かなり経験を積んでくると「最高の準備」が難しくなる。どれも何となくできてしまうからである。「変化なし」「例年通り」という、一番恐ろしい慢性病にかかる。どんなに年齢を重ねても、死ぬまで学び続ける人との違いである。

さて、自分はどのフェーズにいるか。私は、中堅とベテランの間ぐらいの、両方の意識が必要である(「楽観的に臨む」のは、得意である…)。最高の準備をして変化を起こすこと。昨年度と同じことは、極力しない。この職業の場合、過去の成功パターンにしがみつくのが一番危険である(なぜなら、毎年違う子どもを相手にする上に、子どもは成長スピードが大人とは桁違いだからである)。

常に学び続けること。これこそが、不安をなくす唯一無二の方法であると考える。

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