令和の世はどうなる。「55年体制」を葬れなかった平成野党の万死

 

もう一度、リベラル軸の立て直しを

とはいえ、その民主党も今はなく、民進党を経て立憲民主党、国民民主党などに大分解してしまい、責任をとる者はいなくなった。12年12月総選挙敗北の時の幹事長として総括の責任者だった細野豪志氏など寝返って自民党二階派に入ってしまい、お話にならない。96年旧民主党結成に至る1年半に、議員だけでなく市民、労組、知識人も広く集まって熱く交わされた「リベラル」とは何かの議論が、改めて興る必要があるのだろう。しかしその軸となるべき立憲民主党の枝野幸男代表は自分は保守」だと言い、それを証拠立てるためかわざわざ伊勢神宮に参拝したりしている。

安倍首相が保守ではなく右翼に走る中で、敢えて保守だと言ってみせるのはレトリックとしては面白いかもしれないが、保守で政権交代可能な政治勢力を結集することは出来るはずがない。それは94年の小沢氏の誤りの二番煎じでしかない。他方、国民民主党はその成り立ちからして理念も政策もない。

さあて、ポスト平成のリベラル軸は一体どこから立ち現れるのだろうか。

image by: 首相官邸

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2019年4月1日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分税込864円)。

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