こっちでも、自動ドアは目にします。でも、日本ほど浸透していないし、どこにでもあるわけじゃない。特にスーパーなどの自動ドアは、ガッっちゃん!とこっちに向かって開きます。折りたたみながら、開けてくれるので、ふざけてるようにも見える。アメリカっぽい発想です。自動ドア?自動であけりゃいいんだろう、的に、開閉式のドアまで強引に自動にしちゃってたり。
コーヒー片手にテーブルに戻ってきたミカちゃんは、日本に行くたび、自動ドアに取っ手を一瞬探してしまうそう。マシューは、日本から戻ってきた直後は、ただのガラス戸の前で立って、自動に開いてくれるのを思わず待ってしまったこともあったとか。確かに、日本は基本、どこに行っても自動ドアです。音も静か。日本ならではかもしれません。
「あと、さっき、ミカちゃん、なんて言った?食品サンプルなんて、まだこっちじゃ見ないよ」と僕。「うん、オレも日本でしか見たことない」とマシュー。
ちょくちょく日本に行くので、あの少し古めのレストランや喫茶店の店頭に飾られている、スパゲティを巻いたフォークが空中に浮いてる食品サンプルが、すでにニューヨークでもよく目にするものと勘違いしていたようです。
あのサンプルは、ふたりとも最初見た時に、これぞジャパニーズアート!と思ったそうです。かわいい!と感じたらしい。あれを見て、かわいいとは、確かに日本人は思いません。
「それに、マシューが言った深夜放送のクオリティーは、日本のバラエティ番組のこと?」「だって、こっちの深夜放送はドラマの再放送か、スポーツニュースばっかりじゃん。日本のバラエティ番組は0時台でも、1時台でも、すっごく手が込んでるよね。日本にいる時は、おもしろくて、夜型になっちゃったもの」
たしかに!そこは海外の人には、驚かれるかもしれません。ネットで見られる、見られないはまた別の話。深夜放送の力の入れ方は、日本ならではです。
…ということで、友人ふたりを失いそうになってまで聞き出した「海外の人が感じる、THEニッポンの文化、習慣、モノ」は、自動ドア。食品サンプル。深夜放送。の3つでした。
……うーん、でも、やっぱり、そこまで、目新しくないか。前述した通り、すでに、そんなモノ、ないのかもしれません。
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