地方の暮らしに根ざした”いこいの場”が、今、次々と消えています。かつて交通の要衝として賑わった兵庫県養父市でも飲食店の閉店が相次ぎ、地域の人びとの日常から小さな幸せが失われようとしています。そんな中、60年以上にわたって地域を支え続けるドライブイン「いこい食堂」があります。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、その魅力と存在意義に迫ります。
賑わいを失った町の現実
美味しいものを食べることは、地方に住む人びとにとって、小さなイベント。
楽しみの少ない日常に、しばしやすらぎの時間をもたらしてくれます。
兵庫県養父市、ドライブイン「いこい食堂」。
以前は、交通の要衝として栄え、周辺の町も賑わっていたのですが、交通網の整備などによって、車の流量は減り、数多くあった飲食店も次々に姿を消していきました。
飲食店というものは、地域の人びとにとっては、日常の中での小さな贅沢を楽しむ場所です。
言わば、”いこいの場”。
そんな大切な場所が無くなることは、生きる糧を失うに等しいと言っても過言ではありません。
「いこい食堂」は、この地で残り少ない”いこいの場”のひとつ。
100種類超・驚きの価格
そば・うどん・ラーメン・丼もの・寿司・惣菜など、メニュー数は100種類以上。
毎日、飽きることなく、利用することができます。
店頭の看板には、「手造り ザ・おかず 99撰」と書かれています。
店主曰く、「”99撰”は、いっぱいと読む」。
言葉通り、実際は100種類を超えています。
食堂のキャッチとしては、非常に魅力的なフレーズです。
1963年創業で、何十年も通う常連さんがたくさんいます。
週に一度、明石へ買いつけに
お奨めは海鮮。
週に一度は、明石まで買いつけに行きます。
鰻丼・刺身・すき焼き・煮物がセットになった「但馬御膳」は、1650円。
約10種類のネタがのった「海鮮丼」は、1430円。
驚きの安さで提供しています。
店内には、テーブル席以外に、寿司カウンターもあり、本格的な握り寿司も楽しめます。
生姜醤油を掛けて食べる、姫路風「関東煮(かんとだき)」や手づくりプリンまで用意されています。
また、1000円以上の注文で、コーヒー1杯が無料となります。
お客さま思いのサービスが充実しています。
地域の灯火を絶やさないために
入り口両サイドには、ショーケースがあり、懐かしい食品サンプルが出迎えてくれます。
まさに、昭和な食堂・ドライブイン。心が和む瞬間です。
周辺の飲食店が消え行く中で、灯火を絶やさず、地域の人びとを優しく包み込んでくれています。
絶対に消してはならない、未来への明かりなのです。
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