経営者に必要なこと
人の己を知らざるを患(うれ)えず、己の能なきを患う
比較的有名な言葉ですので、聞いたことがあるかもしれません。この意味は、「他人が自分を評価しないことに腹を立てるのではなく、自分の能力が足りないことを嘆きなさい」ということです。もっと、自分の力をみがくことが大切だといっています。プライドの高い人が陥りやすい現象ですね。謙虚にならなくてはいけません。さらに、同じような言葉で
人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う
があります。これも、他人の評価を気にするより、他者を認めることが出来ることの方が大切だということです。素直さが必要ですね。次に、
君子はこれを己に求め、小人はこれを人に求む
という言葉があります。優れた人物は何事も自分の責任として考え、人のせいにしない、ということです。さらに、
小人の過(あやま)つや、必ず文(かざ)る
とあります。だめな人は過ったときに必ず人のせいにするのです。人間の大小が、ここで分かります。最後にあげる言葉は
徳は弧ならず、必ず隣あり
です。徳のある人の周りには、必ず同じような徳性の高い人が集まってくると言います。徳というのは、他人を大切に思ったり、正しい行いをしようとする態度のことでしょうか。経営者は、徳を身につけないといけませんね。
いかがでしょうか。まだまだ紹介したい言葉はありますが、これくらいにしておきます。論語にはこの他にも商売に活かせる言葉がありますので、ご自分なりに引っ張り出してみてください。
■今日のツボ■
- 「論語」が読み続けられているのには理由がある
- 商売に役に立つ言葉もたくさんある
- 自分なりに論語を読んでみると良い
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