腐敗した日本を救う新1万円の顔、渋沢栄一の「道徳経済合一説」

 

なぜ?

なぜ企業の不祥事が増えているのでしょうか?はっきりとはわかりません。これから書くことも、私の推測にすぎません。私の話には、だいたいいつも「証拠」がついています。しかし、今回に限っては私の主観です。

思うに、「道徳を教わらなくなったから不祥事が頻発しているのではないでしょうか?私の父親は、右翼ではありません。戦前を全肯定しているわけでもありません。ですが、あるとき「今の子供たちはかわいそうだ」といったことがあります。「なにが?」と聞くと、「俺たちが子供の頃は、修身という授業があって、何がいいことで、何が悪いことか教わった。今の子供たちは、道徳の授業がないから、何がいいか悪いかわからないだろう」と。

私は、「そうだよな」と思いました。戦後、「道徳教育は軍国主義復活につながるから学校では教えない」ことになったそうです。では、子供たちはどこで道徳を教わるのか?「家で教わる」のだそうです。ところが、お父さんは会社教徒で、ほとんど家にいない。「お母さんも会社教徒にすべきだ」というのが国の方針みたいです。お父さんもお母さんもほとんど家にいないのに、子供たちは誰から道徳を教わるのでしょうか学校では道徳教育が復活しました)?

戦前、日本の社長さんたちは、「お国のためという意識をもって経営していました。たとえば、松下幸之助さんは、終戦直後の1945年8月20日、こんなことをいいました。

生産こそ復興の基盤である。伝統の松下精神を振起し、国家再建と文化宣揚に尽くそう。

戦後の奇跡の経済成長を支えたのは、高い道徳心を持った経営者たち。しかし、その世代は、徐々に引退し、「道徳を教わったことのない人たちが経営者になってきた。それで、日本企業の不祥事が頻発するようになったのかな~と考えています。

渋沢栄一=今の日本に必要な人

「日本企業の不祥事が増えている理由」についての私の主観。「私は違う考えだ!」という人も多いでしょう。しかし、「日本企業の不祥事が多いことは事実なので、誰も否定できません。どうすればいいのでしょうか?そう、「金儲けと道徳を両立させること」ですね。「金儲けと道徳」といえば、まさに渋沢栄一さんです。

渋沢栄一さんは、1840年に生まれました。1863年、後に最後の将軍になる一ツ橋慶喜に仕えることになります。1867~68年、欧州視察。明治維新後は、大蔵省に勤務。その後は実業家として、第一国立銀行(今のみずほ銀行)、東京海上火災保険、王子製紙、田園都市(現東京急行電鉄)、秩父セメント(現太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビール、東洋紡績、大日本製糖、明治製糖などなど、なんと約500社の設立に関わった

渋沢栄一、代表的な著書は『論語と算盤』。ここで説かれているのが、「道徳経済合一説」。この説の「本質を説明した言葉は、こちら。

富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。

これが「そのとおり」であること、不正をした日本企業の末路が証明していますね。

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