「誰も働かない」AI時代にベーシックインカム制度が必要な理由

 

それで、AIにとって代わられた仕事をしていた人は当然失業することになる訳だが、その時社会はいったいどうなるのだろう、というのが今回のテーマである。一番ありそうもないのは、多くの人がAIが代われない仕事に転職するという未来だ。AIに代替できない仕事は知的能力以外にも、経験と技能が必要で、30歳代くらいまでの人ならばともかく、中高年の人はこれらを身に付けて転職するのは難しいと思う。さりとて、無収入では本人も困るし、社会全体にとっても大きなリスク要因となって、安定的な社会を築けなくなる。大半の人が無収入では、企業は製品を作っても買う人がおらず、グローバル・キャピタリズムは破綻する。 AI化はまず先進国で始まり、途上国では遅れるであろうから、最初のうちは、AIで作った製品を途上国に売って、資本主義は何とか機能するだろうが、このままでは、先進国の失業者は飢えに直面してしまう。最悪の場合は暴動が起きたり、治安が極めて悪くなったりして、社会は崩壊に直面する恐れなしとしない。膨大な失業者を何とか生かしておくためには、食物を現物支給する、生活保護あるいはベーシック・インカムといった形で、一定の現金を国民に配分する、などといったことをせざるを得なくなるに違いない。 しばらくたてば、途上国でもAI化が進んで、世界的規模で、製品を作っても買える人がほとんどいないという状態になり、グローバル・キャピタリズムは完全に崩壊するので、延命のためには、好むと好まざるとにかかわらず、ベーシック・インカムあるいは類似の制度を導入せざるを得なくなる。 多少ありそうな未来は、ごくわずかなベーシック・インカムを支給して、生活のインフラを全員に保証して、それ以外に収入がない大半の国民は田舎で自給自足の生活をするというものだ。都会のビルで事務仕事をするよりもこちらの方が健康的で楽しいという人もいるだろうから、ベーシック・インカムだけでなんとか暮らせるようになっても、田舎で農業をする人口は増えるかもしれない。現在、田舎には限界集落と称される、人口が減って崩壊寸前の集落が結構沢山あり、ここに移住すれば、なんとか暮らしていけるだろう。

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