徳田医師が語る。大気汚染、気候変動、生活習慣病がリンクする世界的脅威とは?

 

精神疾患も増やす生活習慣

生活習慣病の5大原因は、タバコ、酒、不健康な食事、運動不足、大気汚染です。これらの生活習慣は子供の頃に定着し、人々の体を蝕んでいきます。不健康な食事の代表的な内容は、塩分、砂糖、加工肉、赤肉です。赤肉は哺乳類の肉のことを指し、牛肉と豚肉が代表です。牛肉と豚肉を消費するために畜産業を拡大させると地球温暖化が加速します。家畜が大量の温室効果ガスを排出するからです。

不健康な食事を子供の頃から食べさせて、運動しないでいると、早期死亡の原因となります。子供の頃から太っていると大人になっても肥満のままでいることが多いです。世界保健機関は、2030年までに運動不足を15%を減らす、との目標を推進していますが、日本でも地域社会での取り組みがもっと必要ですね。

不健康な生活習慣は精神疾患のリスクともなります。10歳代後半の若い人の死亡原因の2位は自殺ですが、その多くはうつ病などの精神疾患が原因なのです。日本人母親での、妊娠中や出産後のうつ病による自殺や小児虐待も深刻です。産後ノイローゼなどと言われて社会的に放置されていることも多いのでこれに対して認識をもっと深めることが重要です。

文献WHO. Ten threats to global health in 2019.

image by: Hung Chung Chih, shutterstock.com

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