じめじめとした梅雨が過ぎればやってくるのは暑い夏、大人の夏といえばビールですよね。今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』の著者でプロの料理人・gatugatu佐藤さんが伝授してくださるのは、そんなビールにぴったりの一品。注目成分「リコピン」も効果的に摂れる一石二鳥のレシピですよ。
リコピンを無駄なく摂りたいなら…
佐藤です。これまでお伝えしたビールにピッタリの夏の一品…コッテリ系の料理が続いたので今回は、あっさりで冷たい料理です。「カツオ出し煮の冷しトマト」を伝授します。カツオ節を贅沢にたっぷり加えた煮汁でトマトを10分ほど焚いて、冷蔵庫でしっかり冷やして食べる冷たい一品ですね。
トマトにカツオの風味が加わって生の冷やしトマトとはまた違う、味がしっかりのったほんのり酸味を感じるやわらか~いトマトが味わえます。おでんにトマトを入れて食べたことがあればわかると思いますが、トマトに和風だしの味がしみ込むと旨いんです。で、トマトを加熱して食べるというのは健康的にもGOOD! 抗酸化作用の強い「リコピン」というトマトの素晴らしい栄養素は、加熱した方が体への吸収がよくなります。さらに油分を加えると、もっと吸収率が上がる…逆にいえば、加熱と油がなかったらリコピンはあまり吸収されず、そのまま出て行ってしまい“勿体ない”ということです。だから、トマトのパスタなどオリーブ油をタップリ使うイタリア料理は、健康的にも理にかなった料理といえます。これ、最近よくメディアでも言われているので、ご存知かもしれませんね。
ですので、私のおすすめ、「カツオ出し煮の冷しトマト」にも仕上げにちょっとオリーブ油をかける。これだけで、栄養の吸収が良くなるのなら、このひと手間を加えたほうがいいですよね。油は、オリーブ油でなくてもアマニ油、エゴマ油、ごま油などでもOKです…煮汁を合わせて、トマトを入れて焚くだけ。しっかり冷やした方が美味しいので、一晩寝かせる手間がかかりますが、その時間をかけた分、最高においしい「カツオ出し煮の冷しトマト」 が食べられます!レシピをご覧下さい。
レシピ
【材料】(2人前)
- トマト…中2コ(150g×2)
- オリーブ油…少々(アマニ油、エゴマ油などでもOK)
- 糸花カツオ…少量(飾り用)
【煮汁】
- 割合「水(だし)12:みりん1:淡口醤油1」
- 水…360cc(あればだしの方がおすすめ)
- みりん…30cc
- 淡口醤油…30cc
- カツオ節…1つかみ(20g、おすすめは本カツオのかつお節)
1.トマトは、ヘタをくり抜きます。
包丁の先で切り込んでトマトを回して切り取って下さい。
2.下部のヘタも切り取ります。
多めに切り取って、盛り付けの際に倒れないようにします)
3.横半分に2等分します。
4.鍋に水(またはだし360㏄)、みりん、淡口醤油 (各30cc)を合わせます。
強火にかけます。
5.かつお節(1にぎり)も加えます。
6.沸騰してきたら、トマトを入れます。
ヘタ部分が下になるように入れて下さい。
7.再度沸騰してきたら、中火の弱に。2~3回アクをすくい取ります。
このまま10分焚きます。
8.10分焚いたら出来上がり!火を止め、コンロから外し自然に冷まします。
氷水で早く冷やしてもOK。
9.冷めたらラップをかぶせて(表面に張り付ける)、冷蔵庫で一晩冷やします。
10.小鉢系の器に崩れないように盛ります。
しゃもじを使えば崩れにくいです。煮汁も少しかけます。
11.オリーブ油を5~6滴ほどかけます。
12.糸花かつお節を上に飾って完成です。
皮は簡単に取れますので、皮の食感が苦手な方は皮を取って食べて頂いてもいいと思います。
作り方の大事なポイントは、“かつお節をケチらない”ことですね。この料理が美味しくなる決め手は、かつお節ですので。
それから、5~6時間冷蔵庫で寝かせれば、ある程度味がしみているので食べることはできます。できれば、一晩寝かせて下さい。味付けのアレンジとしては、ケチャップやハーブ(乾燥)を煮汁に少量加えるだけで風味が変わって美味しいです。あと、“ミニトマト”でも代用できます。皮にちょっと切り込みを入れておけば味がしみ込みやすくなります。
トマトを買って是非作ってみて下さい!