最近「語彙力」の必要性をよく耳にします。文章や言葉で物事を表現する力ですが、将来この語彙力は子供にとって大きな財産にもなります。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、「語彙力」を圧倒的に伸ばす「なぞなぞ」の力を詳しく解説しています。
なぞなぞで語彙力と言い換え力がつき表現力も伸びる
突然ですが、次のなぞなぞを考えてみてください。
- 新聞にのっている鳥は?
- いくらこぼしても減らないものは?
- 果物の絵を描いているのですがいつまでも完成しません。何という果物でしょう?
- 夜空で行儀よく座っているものって何?
いかがですか?答えられましたか?
正解は1.「キジ」、2.「グチ」、3.「ミカン」、4.「セイザ」です。
1.は鳥のキジと新聞の記事をかけています。2.は、「こぼす」というと飲み物を想像しますが、「愚痴をこぼす」という表現もあるのですね。3.はミカンと未完をかけています。4.は正座と星座をかけています。
このようななぞなぞ遊びは、子どもにいろいろな力をつけてくれます。まず、言葉をたくさん覚えて語彙が豊かになります。
例えば、1.の問題が解けなくても、解説を読めば「記事」という言葉を覚えます。2.では、「愚痴をこぼす」という表現を、3.では「未完」を、4.では「正座」と「星座」を覚えます。
次に、言葉を言い換える力がつきます。3.では、未完という言葉を知ってはいても「完成しない」を「未完」と言い換える力がないと答えられません。4.では「行儀よく座る」という表現を「正座」と言い換える力がないと答えられません。この言い換える力は言語連想力とも言います。
なぞなぞに親しんでいると、瞬時にたくさんの言葉を連想して言い換える力がつきます。それが表現の豊かさにつながり、話す力や書く力にもつながります。さらには、場面にあった面白いことを言える能力にもつながります。
ということで、子どもたちの身近になぞなぞの本をたくさんおいてあげてください。親子で、あるいは先生と子どもで毎日1問ずつ出し合うというのもいいですね。
初出『Smile』(学研エデュケーショナル)
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