中共の差し金か。香港デモ参加者を襲撃する白Tシャツ集団の正体

 

中国政府が「暴漢という裏の手を使って市民を襲うのは常套手段です。台湾の民進党政権はそのことをよく知っているからこそ、香港人の保護を公言したのでしょう。

現地のデモ隊側の人物が投稿したツイッターの映像をみるとよくわかりますが、本当に大勢の市民が負傷しています。それも、体中にひどい負傷を追い、血まみれになっている市民が大勢います。何も抵抗していない市民を、暴漢が執拗に襲い、重体者まで出ている状況です。香港はついに中国同様に、無秩序で暴力が満ち満ちている地域に変貌してしまいました。

これまでも香港市民は多くのことを我慢し諦めてきました。雨傘革命が失敗に終わったときも、銅鑼湾書店の関係者が次々と失踪し香港の出版界に中国の圧力が迫ってきたときも、ただ耐えてきました。

しかし、今回の「逃亡犯条例が可決されてしまったら自由も民主もなくなるとの危機感が、大勢の香港人を動かしました。その結果、大勢の市民が傷つくことになったのです。

中国政府と香港政府は、市民を傷つけ香港を混乱させても、何の打開策も打ち出しません。それどころか、暴漢を派遣し、さらに香港市民を傷つけているのかもしれません。天安門の二の舞は最悪のシナリオです。これ以上の負傷者、そして死者が出る前に、香港政府は中国政府を説得するべきです。傷つくのは市民です。政府高官は、少なくとも市民の安全は確保するべきです。

台湾も民主と自由を手に入れるために長い間闘ってきました。私も闘ってきた一人です。だからこそ分かります。日本もそうですが、今享受している自由や民主主義がどれほど尊いものなのか。香港人はそれを知っていて、これまで享受してきたものと同等のでなくても、最低限の自由と民主を守ろうとしているだけなのです。

私は断固彼らを支持します。そして、香港政府はこれ以上市民が傷ついていくのを傍観するのはやめて、何らかの対処法を取るべきです。

また、日本では7月21日に参院選挙がありましたが、投票率は5割に満たなかったようです。日本人はもっと選挙の尊さを知り、もっと積極的に国政に参加し、選挙に行くべきです。

現在の政権与党が悪いと言っているのではなく、選挙に行くことの大事さを語っているのです。台湾は1990年代まで民主化されていませんでした。そのことにより、国民は自由を剥奪されて、人権を蹂躙されるのです。日本人はもっとそのことを自覚し選挙に行くべきです。

永続的に一部の政治家が国政を壟断し続けていくことは、権力の肥大化を招くことになります。そして、いつしか権力は腐敗し、一部の政治家に国家が牛耳られ、中国のような独裁国家になる可能性があるのです。

台湾の選挙がいつも熱を帯びるのは、そのことがわかっているからなのです。

image by: Ed Morris Films / Shutterstock.com

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年7月23日号の一部抜粋です。

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