「その商品、無難ですよ」語彙力のない店員が客足を遠ざける理由

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日本語には多くの言い換え表現があり、難しい反面、役立つことも多々あります。接客においても、その言い換えができるかどうかで売上が変わってくることも少なくないというのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは今回、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、接客中の語彙力を増やすための方法を紹介しています。

言い換えに上手くなる

日本語とは何とも難しい言語だと思います。言葉の種類が本当に多いからです。他の言語に詳しくないので、日本語だけではないのかもしれませんが、同じことを表現しようとする時に、いろんな言い方、つまり言い換えができるのが日本語の大きな特徴でもあります。私もこういうメールマガジンを書いているので、いつも、言葉って本当に難しいなと感じます。

これは接客に大きく影響を与えますよね。例えば、「無難という言葉。商品として、誰にでも無難に使える、どんなシチュエーションでも無難にご利用いただけるという商品はあります。定番商品などでは、よくある話でしょう。

しかしこれをそのまま「無難ですよ」とお客様に伝えてしまっては、商品の魅力はうまく伝わりません。「無難」という言葉は、「これといった特色はないが、非難されるような点もない」「平凡」のような意味を持っているため、商品の価値を上げるような言葉ではないからです。

ですがこれが、「堅実」「安心感がある」「ユーティリティ性が高い」「何にでも使いやすい」のように、別の言い換えになってくると、同じようなことを伝えているのに、感じ方が変わってきます。それだけで、商品の価値を上げることが可能なのです。

だからこそ、販売員は、いろんな言い換えができる力を持っていなければいけません。語彙力などとも呼ばれる力ですね。

これを鍛えるための方法は、いくらでもあります。本をたくさん読んでみるでもいいですし、以前にもお伝えしたように、類語辞典などを開いてみるというのも良いでしょう。

どんな方法でも良いのですが、必ずやっておきたいこともあります。それは、商品説明をする際に使ってしまいそうな言葉を事前に抽出しておくこと。そして、その言葉をどんな言い換えでできるかを書き出してみることです。

先ほどの「無難」のように、ついつい言いがちな言葉はたくさんあります。「派手」「変わっている」「古い」「大きい」など、普段から当たり前に使いがちな言葉でも、商品の魅力を引き出しにくい言葉があります。

それらを事前に抽出しておき、その言い換えの言葉を3つや4つほど考えておくだけでも、実際の接客時にはパッと言葉が出せるようになります。逆に準備がない状態では、他の言葉のストックを持っていないので、出てきません。何事も、準備は大切なんです。

言い換えが上手くなるために、できる準備を日頃からやっておきたいですよね。

今日の質問です。

  • 普段の接客で言いがちな言葉で、お客様にネガティブな印象を与えたり、商品の魅力が伝わりにくい言葉はありますか?
  • それらを言い換えるとしたら、どんな言い換えができますか?3つ以上考えてみましょう

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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