「商品知識ゼロ」で商品が売れる販売員は客に何を伝えているか?

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普段、様々な企業の研修を受け持っている接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんですが、そんな中で突然、例えば各々の机の上においてある「水」を隣の人に売ってみてもらう、というトレーニングを行うそうです。その狙いはどこにあるのでしょうか。坂本さんが自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で明かしています。

商品知識を無くすトレーニング

研修で、ごくたまにこんなことをします。長い研修になると、参加者の席にそれぞれ、水が置いてあったりしますよね。どこにでもあるような、普通のお水です。それを使って、

「じゃあ、今からこのお水を、隣の人に〇〇円で販売してください
「隣の人は、欲しいと思ったら、買っていいし、欲しくならなければ買わなくてもいいです」

みたいなことを伝えるわけです。そして、実際に販売員として、そのお水を隣の人に売ってみてもらうんですね。水じゃなくても、ボールペンとか、何か適当なものを使ってやることもあります。

なぜこんなことをやるのかというと、ゲーム的な意味合いもあるのですが、もっと単純な意味があります。商品知識以外の部分でいかに商品を良く伝えられるかのトレーニングになるからです。

突然、その場にあったもので始めるので、当然、商品知識を持っている人はいません。多少の知識があったとしても、自分たちが普段扱っている商品と比べれば、無いに等しいレベルなんです。

ということは、商品知識に頼らずに、別の部分で商品の魅力をお客様にアピールしなければいけなくなります。すると、途端に売り方がわからなくなるのですね。普段、商品説明ばかりしている販売員ほど、何もできなくなってしまいます。

逆に、初めてやる人でも、お客様が思わず「買う!」という人もいます。それはなぜかというと、水の魅力を伝えるより先に、お客様にとって、その水がどれだけ価値があるものかを伝えられる接客をしているからです。

お客様が、どんな時に水が欲しいと思うか、どんな水なら、お客様は価値を感じてくれるか、そういったことをヒアリングしながら、的確に商品の魅力を当て込んでいきます。商品知識というよりも、商品がお客様に何をもたらしてくれるのかをアピールするイメージです。すると、お客様はあっさりと、「それなら、この水が必要だ」と思ってくれて購入につながるのです。

普段、商品知識を詰め込んで、商品説明で販売をしているようなお店ほど、こういうトレーニングで、意外な発見ができることがあります。ぜひ試してみても良いかもしれませんよ。

今日の質問です。

  • 商品知識を抜きにした場合、お客様に商品を買ってもらうためには、どんな接客が必要ですか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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