なぜかわからないけれど相手の発言に腹を立ててしまう、普通に話しているつもりなのに相手を怒らせてしまう…。そんな経験、ないでしょうか。もしかしたらそれは、「否定的な言い方」が関係しているかもしれません。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、「人間関係が良くなる言葉の使い方」を指南しています。
とがめる言葉をやめれば素直に聞いてもらえる
知り合いのある女性が、テレビのリモコンのことで夫婦げんかをしたという話をしてくれました。夫が「また決めたとこに置いてない。ちゃんとここに置かなきゃダメだろ。何度言ったら置けるようになるんだ」と言ったので、カチンと来て言い返してけんかになったそうです。
その女性によると、夫は日ごろから何事においても「また○○してない」とか「○○しなきゃダメだろ」などの否定的な言い方が多くて、ストレスが溜まるそうです。
人は誰でも、このような言い方をされると、自分がとがめられ否定されたように感じて素直になれないものです。それに気づかないまま、多くの人たちが口癖のようにこのような言い方を多用して、人間関係にヒビを入れています。
みなさんはいかがですか?子どもに「早くやらなきゃダメだよ」「しっかり問題を読まなきゃダメだよ」などという言い方をしていませんか?
「早くやらなきゃダメだよ」を次のように替えてみましょう。
- 「早くやっちゃおう」
- 「早くやっておくといいよ」
- 「早くやっちゃえば後は遊べるよ」
1.は「○○しよう」と単純に促す言い方です。2.は「○○するといいよ」と肯定的に促しています。3.は「○○するとこういういいことがあるよ」とプラスのイメージで促しています。
このように変えるだけで、素直に聞いてもらえるようになりますし、人間関係もよくなります。なぜなら、これらの言い方には相手をとがめる要素が1つも入っていないからです。
人に何かを伝えるとき、とにかく大事なのは相手をとがめない言い方にすることです。これはどんな種類の人間関係にも当てはまります。これに心がけていれば、全ての人間関係がどんどんよくなります。
初出『Smile』(学研エデュケーショナル)
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