八村塁という日本バスケ界の救世主を、恩師はどう育てたのか

chichi20190826
 

NBAドラフト2019で、日本人初のドラフト一巡目指名を受けた八村塁選手。その類い希な才能の片鱗が本人に備わっていたであろう事は推測できますが、小さな芽を、世界トップ水準にまで地道に育て上げる為のコツはあったのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、八村選手の高校時代の恩師が語る「選手育成の極意」を紹介しています。

八村塁を育てた名コーチの育成術

NBA(北米プロバスケットボールリーグ)のドラフト一巡目でウィザーズの指名を受け、一躍時の人となった八村塁選手。8月31日から中国で開かれるワールドカップにも日本代表メンバーの1人として出場する予定です。

同選手の恩師明成高等学校宮城県の佐藤久夫ヘッドコーチはどのような指導を行ってきたのでしょうか。古川商業高校(現・古川学園高校、宮城県)の女子バレーボール部元監督の国分秀男氏と選手育成の極意を語り合っていただきました。


国分 「佐藤先生は、選手の皆さんに「あくまで高校生らしく、一生懸命さは日本一になろう」と常におっしゃっていると聞いています。私はそこに仙台高校や明成高校の強さの秘密があるように思うのですが、いかがですか」

佐藤 「私が高校スポーツの指導者として選手たちに伝えたいことをひと言で言えば心を教えることです。ひたむきにディフェンスをする、ひたむきにボールを追う、ひたむきに頑張る正々堂々と戦う。私はそれが高校生としての戦う姿勢だと思っています。

「心・技・体」という言葉がありますよね。「心・技・体」か「体・心・技」か、それとも「技・体・心」か、どの順番でチームづくりを行うのがよいのか。私もいろいろと悩んできました。

結果的に私は「を優先したチームづくりをしてきました。つまり、「高校生らしさだけは日本一になろう」というテーマで指導してよい結果に繋がったことです。

バスケットで技術面の遅れを取り戻すのは容易ではありません。だけど、文武両道、勉強もスポーツも全力で頑張っていこうという姿勢を身につけさせることはいますぐにでもできます。そこに重点を置いて日本一になるための練習をスタートしました」

国分 「順番としてはやはり」なのですね」

佐藤 「私はそう思います。まずやる気がなかったら、力は十二分に発揮できません。もちろん気持ちだけでは勝てませんから技術や体づくりを高める努力は怠ってはいけませんが、技術面では誰もができることがしっかりできていれば、それだけで絶対に結果が出せます。その技術を発揮させるために心の持ち方が大事になってくるのです」

※本記事は『致知』2016年11月号の特集「闘魂」から一部抜粋・編集したものです。

image by: 日本バスケットボール協会(JBA) - Home | Facebook

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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