「横展しよう」
横に展開すること。すなわち、自分たちが持っているノウハウを広めたり、その反対によそでやっているよいものはどんどん取り入れることです。
そのためにも、部門を超えた交流会の開催などを通じて、普段から社内に多様なネットワークをつくっておくことが重要です。
「マルを描いて立ってろ」
人間はなかなかじっとしておられない生き物です。動いてしまうがゆえに見えない現場の問題点があるのです。例えば足元にマルを描いてその中に立ち、一か所にとどまって現場を観察することで様々な発見があるものです。
「自社の『基準』は何か」
在庫を減らしたい、と考える会社は多いのですが、なかなか実現できないケースがよくあります。基準が明確でないために、いまの在庫数で正常なのか異常なのかが判断できないのです。
例えば、工場の整理整頓を進めたい場合、ただ整理を指示するのではなかなか足並みが揃いません。そこで、床に白線を一本引き、その白線内に納めるように指示を出せば、すぐにきれいに整頓されます。何が正常で何が異常かが一目瞭然だからです。感覚的に何となく雑になってる、という捉え方では、なかなか改善は進まないのです。
これは在庫も同様で、過去のデータをもとに、自社の基準を常に明確にしておくことで改善が進みます。
(『致知』2007年5月号より)
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