あらゆる場合を想定せよ。断水時にマンション設備の何が使えるのか

 

自治体によって対応がかなり違うようですが、成田市(ネットで一番に出ましたので)の場合は、成田市から水が供給されなくなった場合に限り利用できる受水槽に取り付けた水栓を下記の条件下で認めるとしています。

  • 非常用給水栓には、災害時以外の使用を防止するため、かぎ式ハンドルの採用又はハンドルを取外す等の措置を講じること
  • 受水槽の壁面、連通管、流出管又は水抜管に設置し、かつ、受水槽の強度に影響を与えない構造とすること
  • 受水槽毎に1、2個程度の設置数とすること
  • 受水槽の周囲1メートル以内に設置すること
  • 住民への周知方法として、「非常用給水栓(災害時のみ使用可能)」のプレートを見やすい場所に掲示すること

さて…大阪市の話は、停電でポンプがとまったために水が各戸に送れなくなった場合の対策。成田市の話は、そもそも何らかの事情でマンションへの水の供給がされなくなった場合の対策。どうも、関係者と話をしているとき、この2つがごっちゃになっているように感じたので、ちょっと書いておきたいと思いました。

それぞれ自身の体験が一番強烈ですから、停電で水が出ない経験をしたマンションでは、マンションまでは水が来ていることを前提に、ポンプが動かなくても水が確保できるように…と考えます。でも、私たちが東日本大震災で体験したように、公共の水道管がやられてマンションまでの水が来ないという経験をしていると、受水槽の水を確保するのはもちろん、とにかく飲料水は自宅で各自が備蓄しなくちゃという思いになります。

改めて…ご自身の自治体の対応、マンションの給水方式、非常用水栓の有無等を確認した上で、あらゆる場合を想定していただきたいと思いました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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