「今日はお買い物ですか?」とお客様に声掛けするのがNGな理由

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お店を訪れてくださったお客様に対して、何と声をかけるのが正解なのか…。そんな販売員の共通の悩みは、「プロ」ですらお持ちのようです。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「自分もずっと考えている」とした上で、「とは言え使わないようにしている言葉はある」と、意識的に避けているワードとその理由を記しています。

聞かれても答えにくい言葉

お客様に声をかける、いわゆる声かけや、ファーストアプローチと呼ばれる行動。このタイミングで、どんな声をかけるかは、特に、コンサル型の販売員にとっては、生涯悩みの種と言えるかもしれません。私も相変わらず、どんな声かけをしていくべきなのかは、ずっと考え続けています。

もちろん、お客様や状況によって、適切な言葉というものは変わってきますし、何も言葉だけが重要というものでもありません。ですが、やっぱり意識して使わないようにしたいと思う言葉もあります。当たり前と感じる言葉です。わざわざ販売員に言われるまでもなく、当たり前すぎるほどに当たり前の言葉は使うのを避ける方が良いんじゃないかと考えています。

実際の店頭でもそうですし、接客コンテストのような場でもよく耳にしてしまうのですが、お客様からすれば、「そりゃそうでしょう」と思うようなことが時折あります。

例えば、「ご試着もできますので」「広げて触ってみてくださいね」といった言葉は、そこに当てはまります。これらの言葉は、お客様もわざわざ言われなくともわかっているような言葉です。それをいちいち言われると、「接客しにきたんだろうな」と感じられて、余計に距離を置きたくなってしまいます

販売員なら、こうした言葉を使わないようにしているという方は多いと思いますが、同じような理由で、聞かれても答えにくい言葉を使うのも避けたいところです。例えば、「今日はお買い物ですか?」「何かお探しですか?」というような言葉が、これに当てはまります。

「今日はお買い物ですか?」と聞かれたら、皆さんは、どう答えますか?「はい、買い物です」と答えると、そのまま接客されそうで怖いでしょうし、「いいえ、買い物はしません」と言うには、なかなか気が引けてしまいます。結局、「まぁそうですねぇ」くらいの曖昧な返事しかしようがありませんよね(私だけかもしれませんが)。

また、「何かお探しですか?」も同じように、「はい、〇〇を探していて」と答えれば、そのまま接客されそうです。実際に探し物をしていて、助けが欲しいならそれで良いのですが、ゆっくり見ながら良いものを探したいと思っている人からしたら、これも答えにくい言葉だと言えます。

当たり前だと感じる言葉も、答えにくい言葉も、お客様との距離を縮めることはできず、むしろ、避けられてしまう恐れがあるため、使うのは控えたい言葉だと思います。それを確かめるためには、自分が使っている声かけの言葉を洗い出して、自分がそう言われたら、どう答えるかを考えることです。

そうすれば、「これは答えにくいな」「こんなことを言われても、むしろ困るな」というようなことが必ず見えてきます。そうして、1つずつの言葉を精査して、お客様との会話をスタートしていきたいですね。

今日の質問です。

  • 自分が使っている声かけの言葉には、どんな言葉がありますか?
  • 自分がお客様だと想定して、その言葉を投げかけられたら、どう感じますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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