大谷翔平の育ての親が語る、「夢や目標」を確実に実現させる方法

 

夢や目標を実現するためにはどうすればいいのか…。その方法がわからずに伸び悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんな人たちにとって、自分を導いてくれるメンターとの出会いは大きな転機となるはずです。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、大谷翔平・菊池雄星両選手を指導した、花巻高等学校野球部監督の佐々木洋さんが、目標達成の秘訣を語っています。

大谷翔平選手に伝授した目標達成術

低迷していた花巻高等学校野球部を甲子園の常連校へと育て上げ、大谷翔平選手や菊池雄星選手などメジャーで活躍する一流選手育てた佐々木洋さん

『致知』12月号では、これまでの指導経験を踏まえて、目標達成の秘訣を語ってくださいました。


岩手の田舎に育ちましたから、遊びも野球くらいしかなくて、周りに導かれるように自然に始めました。甲子園に出場してプロか社会人で活躍したいと思っていましたが、結局選手として花を咲かせることはできなくて、大学の時に練習が嫌になって寮を出されました

初めての一人暮らしに最初は心を躍らせていたんですが、家具を揃え、テレビのスイッチを入れた途端、急に虚しくなったんです。悩んだ挙げ句に、それまで活字を見るのも嫌だったんですが、答えを求めて初めて本屋に行きましてね。

そこで目に留まったのがナポレオン・ヒルの思考は現実化する』という本でした。そんなわけないだろうと思いながら手に取ったんですが(笑)、ページをめくるうちに、自分はそれまで大切なことを教わっていなかったことを痛感したんです。

それまで「夢を持て」「目標を持て」と散々言われてきたんですが、ではどうやって夢や目標を立てたらよいのかということについては何も教わっていなかったんです。類書を片っ端から読んだら書かれていることは同じで、

  • 数値で具体的に表すこと
  • 期限を決めること
  • ワクワクする内容であること
  • 紙に書き出すこと

などが大事だと分かってきました。それで、野球選手としてはダメだったけれども指導者として成功したいと思って、「28歳で最年少監督として甲子園に出ると書いたんです。そうしたらいろんな巡り合わせの中で花巻東の監督に就任することができて、本当に28歳で甲子園に出場することができたんです。

ですから生徒にも、夢は必ず叶うとハッキリ言うんです。具体的に立てて具体的に行動していけば必ず夢に近づくんだと。

大谷翔平が入部してきた時は、「先輩の雄星さんみたいになりたい」と言っていました。私は、夢というのは掲げたところより少し下で実現するような感覚があるので、「それでは菊池以下になってしまう。菊池を越えると言え」と指導しました。当時、菊池の投げる球は155キロくらい出ていましたから、絶対に160キロ出せると暗示をかけましてね。

ただ、実際に目標を書く時に、160キロと書いたら158キロになってしまうと心配していたのですが、大谷はもう目標の立て方を心得てくれていて163キロと書いてありました。

菊池も大谷も、入部してきた時から間違いなくプロに行ける選手でした。そんな逸材が名もない私の所へ来てくれたわけですから、私も生半可な指導をするわけにはいきません。自分自身にプレッシャーをかけるために、ドラフト1位で送り出せなければ監督を辞めると宣言したんです。それを確実にするために、その上のメジャーへ送り出すという目標を掲げて二人と共有していました。

不思議なことに、その夢もどんどん近づいて、いまでは二人とも海を渡っています。彼らはたまたま海を渡ったのではなくて高校の時に自ら思い描き自らの脚で海を渡ったと思うんです。

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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