現役医師が警告。死亡のリスクあり、電子タバコに手を出すな

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かつてタバコが世界中で普及した理由は、ニコチンの強力な依存効果とタバコ会社の広告宣伝効果と断じるのは、メルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』の著者で沖縄在住現役医師の徳田先生です。そして、現在、同様のことが電子タバコでも起こりつつあると警鐘を鳴らします。徳田先生は、2019年に入り若年者の間で奇妙な肺の病気がみられるようになり、死者も出ていると紹介。広告のターゲットにされている若者たちに重要なメッセージを送っています。

※アイキャッチに電子タバコではない写真を使用しているとのご指摘を受けまして、画像を差し替えさせていただきました。深くお詫びを申し上げます。(2019年11月25日)

電子タバコに手を出すな。タバコが世界に広まった理由

私は自分自身の外来診療の中で禁煙外来診療も行っています。禁煙外来を私があえて行っている理由は、その価値が高いからです。タバコは、癌や動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患などの最大かつ最強の原因です。禁煙外来で禁煙に成功させる価値は、がん患者を治癒させるのとほぼ同じ程度の価値があるという試算も、医療経済学者が算出しているほどです。

こんなに体に悪いタバコがなぜここまで世界の人々に普及したのでしょうか。それは、ニコチンの強力な依存効果とタバコ会社による宣伝広告です。実際、1950年代のアメリカでは、健康のために医師もタバコを吸っています、などの広告がタバコ会社から発信されていました。

ちょうどその頃の沖縄では、米軍が配給として沖縄の人々にタバコをただで配っていました。健康に良いタバコを吸いましょう、との宣伝もあり、沖縄の人々の多くがタバコを吸い始めたのです。タバコを吸い始めると急速にニコチン依存症となります。数十年後に多くの人々が慢性閉塞性肺疾患や肺がん、心筋梗塞を発症しています。タバコが体に悪いことが確かなエビデンスとして明らかになった現在でも、この状況が続いています。

タバコより安全と言われた電子タバコ

この業界に数年前より新たな状況が展開し始めています。それは電子タバコ市場の急速な拡大です。アメリカとヨーロッパでまずスタートしており、日本は遅れて導入しましたが、かなりの勢いで普及してきています。電子タバコは、電力による熱でリキッドを気化し吸い込む商品です。

1950年代に聞かれたような宣伝文句が再び復活しています。それは、電子タバコはタバコより健康的であり、タバコを止めるのにも役に立つ、との電子タバコ会社のキャンペーンです。しかも様々なフレーバーを添加することによって10代や20代の若年者をターゲットにしています。実際には、電子タバコがタバコより健康であるというエビデンスはありません

そんななか、2019年に入ってから、若年者の間で奇妙な肺の病気がみられるようになりました。そのほとんどが電子タバコを吸っている若い人たちです。咳と呼吸困難を発症し、胸のX線写真では左右の両方の肺に陰影を認める病気です。電子タバコのリキッドには様々な成分が含まれているので、まだ原因となる物質が完全に特定されたわけではありませんが、電子タバコが原因となっている事は明らかです。

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