ギャンブル依存に保険適用へ。不妊、花粉は「適用外」に疑問も

2019.12.12
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by MAG2NEWS編集部 NK
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厚生労働省は11日、ギャンブル依存症治療について、来年度から公的医療保険の対象とする方針を固めたと読売新聞東京新聞などが報じた。ギャンブルとされるのは、カジノや競馬、パチンコなど。世界保険機構(WHO)は、ギャンブル依存症について、ギャンブルを頻繁に繰り返し、自分の社会・職業・家族的価値を損なうほど生活を支配する障害と定義している。

国内では、カジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を可能とする「IR実施法」が昨年7月に成立したことにより、依存症対策が課題となっている。厚生労働省は、依存症患者に対する適切な医療体制の整備が急務と判断したようだ。

これについて日本のネット上では、「この国まじかよ」「難病も出産も不妊治療も保険適用外で、ギャンブル依存症に保険適用はおかしい」「これからカジノを誘致なんですよね?おかしい」と不満の声が挙がっている。

厚生労働省の調査によると、ギャンブル依存症の治療を受けた人は、2014年度では2019人から昨年度で3499人まで増加。さらに治療を受けていない潜在的な患者も多くいると見られ、17年に国立病院機構久里浜医療センターの研究班が行なった調査では、依存症が疑われる成人は全国で約320万人にものぼるという推計も出ている。

そんななか、カジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を可能とする「IR実施法」が昨年7月に成立した。それに伴い、ギャンブル依存症対策基本法が成立したが、現状ギャンブル依存に特化した治療に公的保険は適用されていない。

保険の適用対象について、患者が数人から10人程度のグループで意見交換を行ない、ギャンブルにのめり込んだきっかけや対処法などについて考える「集団治療プログラム」を想定しているとのこと。このプログラムは、日本医療研究開発機構(AMED)の研究班が、全国35の医療機関で患者187人に対して実施したところ、プログラムを受けた人の方がギャンブルをやめた割合が高かったという結果が出ている。

一方で、ギャンブル依存症の治療への公的保険の適用には反発も予想される。先月23日には、健康保険組合連合会が花粉症の適用外の提言を発表したばかり。長年少子化について問題視しているにも関わらず、不妊治療には保険は適用されない。適用されるべき問題から目を逸らし続けるのはいかがなものか。

同協議会の会議でも、ギャンブル依存症の治療への保険適用に多くの委員が賛同する一方で、「ギャンブル依存症は自分の努力で回復すべきもの。安易に保険適用することで、(依存症患者が増えるなど)逆の方向に向かうかもしれない」など、慎重な検討を求める声もあがったという。

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