「史上最高」でも現場には還元されない…?
アニメ産業の市場規模が史上最高になったと報じられる度、多く目にするのが現場を心配する声である。実際にアニメを制作している方のツイートからも、作り手にはあまり還元されていないことがわかる。
去年1年間のアニメ産業の市場規模は、6年連続で過去最高を更新するとともに、「海外展開」が初めて1兆円を超えて全体の半分近… https://t.co/7BFwGfI5sH
作ってる側の人間だけど、全く還元されないから当事者だけど当事者じゃない感じになってる。— 坂本和哉 (@zzz_sakaz) December 16, 2019
昨年3月に、経済産業省がアニメ産業の生産性革命に乗り出したと産経新聞で報じられたのも記憶に新しい。長年、非効率的なアニメ制作の現場はブラック化しており、アニメーターの待遇改善が大きな課題とされてきた。
経済産業省も、昨年「アニメは芸術作品と同じで人気作品にしか値段がつかず、無名のアニメーターにお金が回らない」と問題視し、「品質を重視するアニメ業界とは対極的かもしれないが、効率化を支援し、少しでも儲かる産業にしていきたい」と言及していた。
日本のアニメ業界は、テレビ局の制作費削減などのあおりを受け、さらに苦境に立たされている。「過去最高」を更新し続けられたのは、他の何者でもないアニメーターたちの努力のおかげ。一刻も早い待遇改善が求められる。
※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
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