北朝鮮支援に注力しすぎ?日本から大きく遅れた韓国AI戦略

2019.12.20
by tututu
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韓国政府は17日、急速に発展する人工知能(AI)を活用した「AI国家戦略」を発表。2030年までに最大455兆ウォン(約43兆円)の経済効果を創出し、経済協力開発機構(OECD)加盟国中で現在30位程度の生活の質を10位まで引き上げることを目標とし、推進していくことを決めたと聯合ニュースが伝えています。このAI国家戦略の中で、「IT強国を越えAI強国に」をビジョンとし、2030年までにデジタル競争力世界3位まで上げ、「人中心のAIの実現」を強調したということです。

実はAIで遅れている韓国

AI国家戦略を打ち出した韓国ですが、このAIの分野で韓国は大きく出遅れています。韓国の科学技術政策研究院(STEPI)が人工知能の開発能力における各国の公的研究機関を比較したところ、国別ランキングで中国、米国、日本から大きく引き離されて、韓国は10位だったといいます。これは2012~2016年の過去5年間でAIに関する論文の発表数をもとにしたもので、論文引用件数率においても、全体平均を下回る0.88%という結果になりました。論文引用件数率は研究価値を測る基準であるため、論文レベルが低い状況であることが浮き彫りとなっています。

毎年ノーベル賞の話題が出てくると取り沙汰されますが、韓国は自然科学分野でノーベル賞を受賞したことはありません(ノーベル賞自体2000年に金大中大統領が受賞した平和賞1つのみ)。他の先進国と比べて、韓国は基礎科学レベルが低いと言わざるを得ないのです。韓国経済研究院によると、米国のAI人材競争力を10とした時、中国が8.1、日本が6.0、韓国は5.2と評価され、韓国のAI専門人材が量的にも質的にも不足しているとしています。

他国から大きく水をあけられている現状を踏まえ、韓国政府が打ち出した「AI国家戦略」。AIインフラ拡充などの整備、AI集積団地を造成、さらに小学校や中学校でソフトウェアとAIの必修科目を拡大して低年齢から学習できる機会を設けるなど、様々な改革を行っていく予定です。

AI後進国となってしまった韓国、これらの状況に韓国のネットユーザーからは、「時代に乗れない大韓民国」「これが韓国の現実」「この国はいまだにどんな技術もぞんざいに扱っている。スーツを着て書類にサインする職業が最高だと思っている国」「韓国は北支援に全力投球中でAIに回す余裕はない」など、韓国政府に対する批判の声が多く寄せられているとRecord Chinaは伝えています。

「2045年にはAIが人間を超える」「AIが人類最後で最悪の発明になる」など人工知能の未来について飛び交う様々な予測や噂。では、日本のAIにまつわる現状はどうなのでしょうか?

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