お客様を「人」でなく「数字」と見る企業が客離れに襲われるワケ

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企業が「客離れ」に悩まされるケースはよく聞かれますが、そんな事態を招く原因は「企業のお客様に対するスタンス」にもあるようです。今回の無料メルマガビジネス真実践では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、本当に成功する企業のポリシーの持ち方について解説しています。

お客さんの定義

「お客様至上主義やお客様が第一」と掲げる会社やお店、ありますよね。その昔、「お客様は神様です」というフレーズなんかも流行りました。しかしながら逆に「お客様は神様ではない。そんな扱いをすれば売上は伸びない」「お客様を神様だと思って、お願い営業すれば失敗する」といったようなことが言われるケースもあります。

じゃぁ一体お客さんってどのような存在?

確かにお客様は生身の人間。決して、神様ではありません。ですが、少なくともお客様至上主義の人にとっては、無理に否定することなく、「お客様は神様です」くらいの心積もりで接してもいいんじゃないかなと個人的には思ったりします。それは、お客様にペコペコ頭を下げてお願いするってことでなく神様かどうか、神様扱いするかどうかってことでもなく、それほどお客様は大切な存在であるという明確な定義を持っていることが大切なのです。

ですから、お客様至上主義であれば、そこを基準にスタッフ全員が動く。お客様が第一、であれば、スタッフ全員が何があってもお客様を最優先して動く。お客様は神様というのであれば、お客様に対して敬う意識を常に持って接する。逆に、お客様至上主義でもお客様第一ではないというのであれば、お客様にもきちんとそのことが伝わる情報やサービスを提供し動く。つまり、お客様に対して会社やお店が持っている考えを明確にしてちゃんと言動や行動で示すことが大切なのです。

お客様は神様じゃない!お客様至上主義でもない!という会社やお店が悪いってことでなく、それならば…どういう位置づけ、どういう考えやポリシーを持つべきなのか?ってことです。

最もやってはいけないのは、お客様第一!と言っておきながら、ちょっとしたクレームなんかは、ほったらかしにしたり、後回しにする、とか、お客様は神様です、って言っておきながら、そのお客様が数ある商品の中から、安価なものを購入した時、「もっと高いもの買えよ!」なんて心の中で愚痴っていたりなど、唱えていることと、やっていることがまるで伴っていないことです。

そんなお客様に対する考えや態度がグラグラな会社やお店では、スタッフのお客様に対する意識、応対、サービスがバラバラなはずです。そして、そういう会社やお店は、どこで意識を統一していくかというと「数字」を基準にするのです。お客様を人としてでなく数字=売上」としてだけで見てしまうようになるのです。その結果、数字を追うあまり、お客様離れが始まるのです。人は感情の生き物ですから、数字で見られると感づきます。

お客様という存在は一体なんなのか?その定義を明確にし、さらにはスタッフみんなで意識し共有することがとても重要なことです。ビジネス、商売が上手くいかない原因は、意外とこうした考えの無さやブレにあったりします。

みなさんの会社・お店にとって、お客様という存在はどのような存在なのでしょうか?是非この機会にみんなで話し合い明確にしてみて下さい。

■今日のまとめ

「お客様とはどういう存在か?明確に定義する」

  • 自社、自店にとってお客様とはどういう存在か?みんなで話いあい列挙していく
  • 列挙したものをまとめ定義し共有する。さらに、それを軸にスタッフみんなで定義に沿って実践していくにはどんな工夫ができるか?話し合う

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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