福島第一原発事故は「東日本壊滅」を招きかねないほど「国家存亡の危機」だったが、元福井地裁裁判長、樋口英明氏が語る「二つの奇跡」により免れた。
たまさかの工事の遅れと設備のズレで4号機プールに水が流れ込んだこと。2号機の原子炉の欠陥部分から蒸気がもれ、圧力が逃げたこと。本来ならマイナスである二つの偶然が、奇跡的にプラスに働いたのであった。
安倍政権の後手後手としか思えない対策逐次投入が劇的な効果をもたらし、特効薬も見つかって全世界の感染拡大が終息、ぎりぎりで東京オリンピックの開催にこぎつけるという奇跡がこの日本で再び起こってほしいものだが、奇跡はたびたび起こらないから奇跡なのである。
安倍政権は“反知性主義”と言われてきた独特の見せかけ政治から脱し、最悪のケースも想定したうえ、お友達の進言よりも、科学的知見に基づく危機対応政策を打っていくべきであろう。
image by: 首相官邸