中国の不気味な動き。コロナ禍に浮上した金正恩「重体説」の裏側

 

中国の不気味な影と日本の未来

ここで不気味なのが、中国の影です。COVID-19感染拡大を防ぐため、北朝鮮政府は中朝国境を閉鎖し、それを中国も黙認してきましたが、北朝鮮国内での災禍の拡大と金王朝の基盤の弱体化を見て、北朝鮮に対する実効支配を目論んでいるようです。

日米(韓)へのバッファーとしての北朝鮮はキープしても、実質的には中国の支配下に入れ、北朝鮮のミサイルや核も中国が管理するという絵図が描かれているとの情報もあります。

あくまでも憶測にすぎないかもしれませんが、これが実際に起きると、中国の地政学上の支配は、さらに東に延びてくることになります。

その時、日本はどうするのか?アメリカの核の傘の存在を過大評価して「いざというときは」と高を括るのか、それとも自国の存続に対する危機と認識して、新しい地政学上の位置付けを本気で模索するのか。その決定に与えられた時間はあまりないように思われます。

COVID-19の感染拡大は確実に各国の人々や経済を蝕み、グローバリズムの終焉をさらに確実にする中、まだ感染が収まっていない状況にもかかわらず、すでに国際情勢はポスト・コロナ時代の世界秩序へと動き出しています。

今回のCOVID-19が明確にしたのは、【国際政治は偽善のかたまりであり、かつ残酷である】ということと、【グローバルな問題を目の当たりにし、その解決のためには国際協調が必要だと叫ばれる中、実際には各国は自己の利益しか見ていない】という事実です。

そのような事実が暴かれたコロナ時代の地政学において、どのように生き抜くのか。

COVID-19の感染拡大によって物理的な動きを封じられ、各国の人々の中にエゴが強く根付いていく中で、自らを守り、かつ可能な限り輝くための術や戦略をしっかりと意識し、実行に移し始める必要があると感じています。

皆さんはどうお考えになりますか?

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