コロナ倒産・内定取消で絶望する前に。人生に幸福感をもたらす「ピーク・エンドの法則」=午堂登紀雄

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コロナ禍で社会が不安に包まれています。途方に暮れてしまいがちですが、「ピーク・エンドの法則」という考え方をご存知でしょうか。自分がいまやるべきことが見えてきます。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2020年5月4日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお) 米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

コロナで途方に暮れる前に

新型コロナウイルスによる自粛の影響で、内定が取り消されて途方に暮れている新卒者、あるいは自宅待機を余儀なくされ、「このままだとウチの会社はどうなってしまうんだろう」などという不安にかられている人も少なくないようです。 しかし、あまり焦らず自己研鑽に励めばいいかなと思います。 「ピーク・エンドの法則」という考え方をご存知でしょうか。 これは2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者・行動経済学者のダニエル・カーネマンが提唱した理論で、「ピーク」と「エンド」の経験が、物事の印象を大きく左右する傾向を表したものです。 私たちは経験や出来事のすべてを平等に評価しているのではなく、偏った評価をして「幸せだった」「不幸だった」などと捉えているわけです。

「山場」と「終わり」で印象がガラッと変わる

これは人事評価でもよくあることで、前半に成果を出していても、年度の後半でポカをやれば、上司は直近の出来事に引きずられて低い評価をしてしまう、といったことは珍しくないと思います。 たとえば私の場合、中学時代はバレーボール部のキャプテンを務め、校内マラソン大会でも優勝し、中学総体の予選でも毎年代表選手に選ばれるなど、主に運動面で活躍しました。そして中学最後の春、第一志望の高校に合格しました。 「スポーツで活躍した」というピークと、「志望校に合格した」というエンドによって、私の中では「まずまず良い中学時代だった」という評価になっています。 一方、大学時代はというと、授業のつまらなさに落胆したり、仕送りがなく貧しかったり、公認会計士の受験に失敗したりというネガティブな「ピーク」があり、「どこにも就職が決まらずに卒業した」という「エンド」によって、「あまり良い大学時代ではなかった」という評価になっています。 当然ながら、それらの途中途中で、ポジティブな経験をしたり、ネガティブな経験もしているのですが、ピークとエンドの経験に引きずられて全体を決めつけてしまうわけです。 「終わりよければすべてよし」ということわざもあるくらいですからね。(私も今では、前述の大学時代の経験も「あの頃があったから今がある」というポジティブな評価になっています)

 
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