大勢で一斉授業が落ちこぼれを出す。導入すべき「画期的」指導法

 

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Tesla stock tops $1,500 to end at record – MarketWatch

このメルマガでも何度も取り上げているTeslaの株価がさらに高騰し、ついに1,500ドルを突破した、という報道です。Teslaが、第二四半期の決算を発表するのは、7月22日ですが、そこで黒字決算だった場合、S&P500indexに組み込まれる可能性が高いため、それに先んじた株の購入が進んだと見られています。

S&P500はダウ平均や日経平均のような単なる指標でしかありませんが、S&P500に入っている株しか買えない(もしくは、S&P500に入っている株を買わなければならない)ファンドが数多くあるため、そこに入ると買いが確実に入るのです。

私が11月末の「米国株式セミナー」で、「GAFAを継ぐもの」の筆頭としてTeslaの話をした時は330ドルだったので、そこから4.6倍になりました。「株式セミナー」で講演をしたのは、あれが初めてだったので、ビギナーズ・ラックだとも言えます。

株価は人々の思惑で大きく上下するので、「どのタイミングで売る・買うべきか」を判断するのはとても難しいのですが、「大きな流れ」のようなものはちゃんと情報さえ集めていれば読むことはそれほど難しくありません。

私の場合、自動車メーカーにソフトウェアを提供するビジネスを長年していたので、既存の自動車メーカーの強さや弱さが良く見えています。

その観点から言うと、自動車業界全体にCASE(Connected、Autonomous、Sharing、Electric)と呼ばれる大きな変化が訪れていますが、既存の自動車メーカーのスピードは非常に遅く、TeslaのようなITが得意な企業に、大きなチャンスが生まれているのです。

これは、マクロ的に言えば、自動車業界全体のDX(デジタル・トランスフォーメーション)なのです。

書籍小売ビジネスのDXがBordersや紀伊国屋書店によって起こされずに、新規参入企業であるAmazonによって起こされたのと全く同じ理由で、トヨタ自動車やGM自身がDXを起こすことが出来ず、新規参入企業であるTeslaに起こされてしまっているのです。

私が関わっていた車載機のプロジェクトの場合、2年毎のモデルチェンジに合わせてハードウェアやソフトウェアの選定が始まるのですが、開発期間を考慮すると、その車載機を積んだ自動車が市場に出る4年前にCPUの選定をしなければならないのです。

日進月歩のCPUの世界では、4年間はとんでもない長さで、そんなペースで仕事をしていたら、Teslaに敵うわけがないのです。

ちなみに、まだ注目している人は少ないのですが、Teslaの蓄電池ビジネスにも私は大きな期待を抱いています。今後、風力、太陽光、地熱、小規模水力などの再生可能エネルギーを活用した発電が増えると、需給のバランスが崩れて電源網が不安定化します(九州電力が夏場の太陽光パネルからの電力を全部使えないのは、これが理由です)。

この問題に対する唯一の答えが、電源網に直結した大規模蓄電池で、Teslaはその技術においても、実績においても世界の先端を走っているのです。

image by: Shutterstock.com

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マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。

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