毎日ソーセージを1キロも食べる人はいない
一見正しそうに見えますが、まず最大容量で亜硝酸ナトリウムを使っているハムやソーセージがまずあまり売っていません。
より安全な別の添加物に代替され、その上で安全性を確保するためにどうしても必要な量を使っているため、実際は、市販のソーセージを袋一杯食べてもこの量には届かないようになっています。
それでも万一超えてしまったら?それも問題ありません。これも詳しくは後から説明しますが、ADIという安全を考えた基準というのは、「生涯・毎日」という部分を完全に読み抜かしていることになります。
ADIはたまの2、3日、ADIの10倍や100倍いったところでまず影響が出るとは到底考えられないレベルで安全域を設定しているから何も問題ありません。むしろ1年間通して毎日ハムやソーセージを1キロも食べる方が圧倒的に不健康です、たぶん、食塩と油の取り過ぎでなんらかの病気になるはずです。
まだ気になりますか?
「岩塩で作ったソーセージは健康的」という勘違い
じゃあ岩塩で作ったソーセージと亜硝酸ナトリウムを添加したソーセージ。どちらがいいでしょう?
実は多くの岩塩には硝酸ナトリウムがけっこうな分量で含まれており、そもそもこれがボツリヌス菌のような嫌気性細菌を押さえ込む働きがあることが研究の結果分かったからこそ、硝酸ナトリウムより安全で効果の高い亜硝酸ナトリウムを使うようになったわけです。
今回は添加物の毒性の一面を少し紹介しただけですが、ちゃんと冷静に判断すればこういう話なのです。
逆にこんなことも理解できないで科学者を名乗ってフードホラーを煽っているなら、とんでもない確信犯か、基本的常識も判断できない超アホかどちらかだと言えます。どっちもだめですね。
故に相手にする必要はないわけです。
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