絶対的な孤独を求めてはいけない
しかし、孤独に悩む人の中には、自ら人間関係から距離を置く人が少なくありません。たとえば男性に多いですが、自分から人付き合いを避け、社会から孤立していきながら、「世間は冷たい」「国は何もしてくれない」と嘆くパターンです。
こういう「絶対的な孤独」に慣れてしまうと、ますます人間関係が苦手になります。なぜなら、他者との距離感がつかめなくなるからです。 他人との関係があるから、自分の位置を確認できるし、他人との関係があるから、自分の個性を認識できるわけです。
絶対的な孤独の中では、自分を映してくれるものがないため、逆に自分がわからなくなることがあります。たとえば無人島で1人で生きていれば、自分はこう考える、なんてことを考えることそのものに意味を見いだせないでしょう。
孤独を恐れる必要はない。しかし人を避ければ、人間関係の刺激に弱くなります。人との接点を減らせば、人間関係に対して虚弱体質になり、ちょっとした行き違いや摩擦で、心がどうしようもなく不安になり、それがますます自分の心にバリアを張って、人との距離を作ってしまう。 そんな悪循環を作っているのが、若者に多いとされる引きこもりや、定年退職した高齢者男性によく見られます。(メルマガより一部抜粋)
※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2017年7月24日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。