Google親会社のCEOに選ばれた「インド生まれエンジニア」真の素顔

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かつてウェブブラウザ界で「一強」を誇っていたインターネットエクスプローラーの牙城を崩し、今や世界シェア70%にまでその勢力を広げたグーグル・クローム。そのグーグルの持株会社であるアルファベットのCEOに昨年12月、サンダー・ピチャイ氏が就任したことをご存じの方も多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『おやじのための自炊講座』では著者のジミヘンさんが、新CEOでインド生まれのピチャイ氏の人となりを紹介しています。

邪悪になるな

皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。

自宅のパソコンの動作が重い。特に「食べログ」記事を読むとき、遅くてイライラする。小生は相変わらず、ブラウザにマイクロソフト「IE」を使っているのだが、息子に訊くと、「グーグル・クローム」を使っているとのこと。早速、クロームで「食べログ」を見てみると、サクサク動いた。

Windowsを使っているユーザーは、ほとんどWebブラウザに「IE」を使っていると思っていたが、そうではないらしい。世界ブラウザシェアを見ると、

1位 クローム 70%
2位 マイクロソフト・エッジレガシー 8%
3位 ファイアフォックス 7.5%。 

マイクロソフトIEは4位、4.5%である。

国内シェアを見ると、

1位 クローム 59%
2位 サファリ 10%
3位 IE 9%
4位 マイクロソフト・エッジレガシー 9%

となっており、IEが比較的使われている。それも、年配のユーザーが多いらしい。

私がインターネットを始めた頃は、「ネットスケープ・ナビゲーター(通称:ネスケ)」が圧倒的な存在であった。しかし、マイクロソフト社がWindowsにバンドルすることにより「IE」がシェアを奪う。その後、ライバルがいなくなったIEは停滞し、それを追い抜いたのは、「動作の速さ、軽さ、カスタマイズ性の高さ」が魅力の「グーグル・クローム」だった。

20年間に亘り、仕方なくマイクロソフトと(腐れ縁のように)付き合ってきたが、もうそろそろ離れて、クロームブック+クロームOS+クローム・ブラウザの世界にチェンジしようか…。

ある雑誌を読んでいて、昨年12月にグーグルの持株会社「アルファベット」のCEOが代わったことを知った。記事のタイトルは「37億人ユーザーを背負う調整型“ハイパー移民”」。グーグル社の共同創業者であるラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏は、「アルファベット」のCEOと社長にそれぞれ就いていたが、突然アルファベットとグーグル両社のCEOを一人の男に任せた。

後継者に指名されたのは、インド生まれでこつこつとシステム作りに励んできたサンダー・ピチャイ氏(48歳)。「彼のことを悪く言う人はいません」という人望のある男だ。

1972年インドで生まれた彼にとって、学問だけが貧しさから抜け出す道であった。米国スタンフォード大学へ留学し、その後マッキンゼー社を経て2004年にグーグルに入社する。「検索ツールバー」を管理する仕事、ブラウザ「クローム」を提案し開発、市場最大シェアを獲得する成功を収めた。

その後、「クローム OS」の開発、「アンドロイド」部門の責任者に就任し、アンドロイドをテレビや自動車に移植して爆発的に市場規模を広げた。つまり、現行グーグルのPC・スマホ戦略の根幹を彼が指導したということだ。

彼は仕事ができる上に常に控えめで、エンジニアたちに共感を示し、支援を惜しまない。「ピチャイは他人と対立することを避け、協調の道を探る。我が道を行くタイプが多い創業者とは正反対のキャラクターである」という。

グーグルの理念は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」であり、社員へのスローガンは「邪悪になるな」である。素晴らしい企業風土には素晴らしい人材が生まれ、引き継がれる。グーグル社の活躍からますます目が離せない。

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【著者】 ジミヘン 【発行周期】 週刊

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