クルーグマン教授の「トランプ嫌い」が示す、酔っ払い大統領選挙と米国の終焉

 

同じ頃、『ニューズウィーク』は「アメリカが死んだ日」という特集を組み(05年2月2日号)、その中でアンドルー・モラブチック=米プリンストン大学EU研究センター所長は「本当に危険なのは、米国が凋落に気付かず、偉大な国という夢想に取り憑かれたまま、圧制からの解放と自由について演説していることだ」と警告していた。

イラク戦争が完全に行き詰まったこの時期こそ、米国がブッシュ父以来の「酔っ払い状態」から抜け出して21世紀の多極化世界への積極的適応に転じるチャンスだったが、それは上手くいかず、オバマ政権を経てもダメで、とうとうトランプ政権という破滅を招いてしまった。

さて11月3日、トランプが勝って政治中枢の泥酔が続くのだとすると米国は一層危険な状態に突入する。かと言ってバイデンが買っても米国が正気を取り戻す保証は何もない。この絶望的な状況で、NICが16年前に既に指摘していた「中国と対抗するのか中国の勢いに乗っていくのか」の選択を未だにはっきり決められず、ただ何となく米国に追随していきながら中国とも少しは仲良くしたいという朦朧日本の行方も、ますます不明になっていくだろう。

(メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2020年11月2日号より一部抜粋)

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image by: Evan El-Amin / Shutterstock.com、Prolineserver, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

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早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。

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