今の会社で我慢するか独立するか?「収入」以外にもある決断のヒント

 

4.尊敬する先輩が地方左遷。「このままこの会社に残っても先はない」

当時は、社内には深く相談できる人はほとんどいませんでした。ただ、課長は仲が良かったんです。課長にはよく相談に乗ってもらったり、2人で飲みに行って、24時から4時まで話し合っていました。なので、課長の存在に救われていましたね。

課長は、当時26歳くらいです。ただ、僕が転職しようと思った時、彼は左遷人事で地方に飛ばされたんですよ。それもあり会社へのモチベーションがさがっていたということもありました。僕が会社にいる時は、その課長にいろんな相談に乗ってもらっていたんです。そのおかげで、納得いかないことがあっても自分なりに理解し、頑張れることができました。

5.がむしゃらに目の仕事に集中する日々。「考える時間すらなかった」

その後、僕は26歳になり、ありがたいことに3年目で企画の仕事に移らせてもらいました。仕事のやりがいはあったけど、人間関係のモヤモヤが多くて、1年間やりました。当時、「毎月100時間残業するのは当たり前。全部で4個の寝袋を会社に持っていました。当時、僕は二拠点で働いていたので、それぞれに2個ずつ置いていました。1つはかけ布団用。1つは枕。どうしても寒い時には2枚かけて寝ていました。

忙しすぎるくらいに忙しいと何も考えられないんですよ。ひたすら仕事に追われていて、将来のことを考えることもなく、とにかく目の前のことに集中しているんです。だから結果は出ます。それはよかったんですけど、ただ、それで2007年3月。忘れもしない。僕がやっていた3つのプロジェクトすべてが同時に終わったんですよ。それで暇になって考えました。

6.独立するタイミングは?副業で月40万円稼げても躊躇したワケ

「会社の先輩は尊敬しているけど、ああなりたいわけではない」と感じている自分に気づいてしまったのです。それからすぐに、友達から紹介してもらった人、のちに師匠となる人みたいになりたいと思ったんです。

そこで「その人がどうやって起業したんですか?」と聞いたら、会社が終わった後の時間と土日を使って、当時にしては珍しく副業をしていたそうです。会社の収入よりも副業が大きくなるまで育てて、それができたから会社を辞めたという話を聞いたんです。それで「自分にもできそう」と思い、起業しようと思ったのです。

実際に会社を辞めたのは2008年1月です。当時、副業をやっていてビジネスだけで40万円稼げていたんです。会社の収入が30万。ダブルインカムでもおいしいことはおいしいんですけど、「お金よりも時間でしょ」と思って辞めました。

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