日本の大問題。自分の頭で考える子ばかりがいじめられる妙な空気感

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学校や職場、そして普段の生活の中にも存在する日本独特の問題、それは「集団圧力」という空気感です。この「異なる考えの人間を排除する」問題ですが、みなさんも日本で生活していれば一度は心当たりがあるのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、その「集団圧力」が「いじめ」に発展してしまったという事例を紹介し、その解決方法を教えてくれています。

集団圧力に負けない、正しく考える力とは

小学生や中学生の「いじめ相談」を受けていますが、子育ての相談にのることもあります。その中で、学校文化、いわゆる日本独特の問題につきあたることがあります。つまり、欧米では問題にならないのに、日本では問題になるということです。それは、価値観の問題でありますが、「集団圧力」という空気が支配する問題です。

少し前のことです。2学期が始まってすぐ、ある公立中学生男子のお母さまから、相談がありました。息子さんは、成績優秀で英語とピアノが得意ですし、スポーツもそこそこにできる子なのですが、すこし頑固なところがあります。

お母さまは、仕事休みの日にたまたま中学校のグラウンドの横を通りかかり、自分の息子さんが、体育大会の集団演目である、演舞というか集団ダンスの練習をしているのが目に入りました。そこで息子が参加してはいるのですが、手足をふる程度で、いかにもいやいや付き合っている様子で、参加しているとは言い難い姿を見たのです。そんなことをしているのは自分の息子だけだったそうです。

指導の先生も冷たい視線を送っていますし、周囲の子も遠まきにしており、関わり合いたくない様子です。きっと何度も注意されたのでしょうが、指導にしたがわなかったのでしょう。

「このままでは、体育の成績が悪くなり、希望の高校受験に失敗してしまう」と、お母さまは思ったそうです。その都市では、高校受験に内申点がかなり重要視されており、英語や数学がよい成績でも、音楽、美術、体育などの内申点が「1」だと志望校入学が難しいのです。

本人はお母さまに、「やりたくないから」と言うだけです。お母さまはオロオロしてしまい、担任の先生と話をしたようですが、「中3という、この時期に信じられません。彼のやる気のなさの問題です。家庭に問題があるのでは?」と言われてしまい、泣き崩れてしまいました。

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