接客中、何気なく口にした「余計な一言」がお客様の心情を悪くしてしまっていたとしたら、これほど悔やまれることはありませんよね。しかしそのようなケースはままあること、というのは接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で今回、そんな言葉の具体例を上げつつ、自分の言葉に対して細心の注意を払う必要性を強調しています。
余計な一言
私もあまり人のことが言えた義理ではありませんが、知らず知らずのうちに余計な一言を言ってしまうことがあります。本当にちょっとしたことなのですが、この余計な一言があるせいで、本来伝えたい意図とは違って伝わってしまうことは少なくないと思うのです。
接客のシーンに置き換えて考えてみると、よく耳にするのは、お客様を褒めている最中の余計な一言。「似合いますよ」と一言言えばいいところで、「“でも”似合いますよ」という風な言葉を使っているのがその一例です。お客様が試着をされた時などに、「あ、でもよくお似合いですよ」みたいな。これ、かなりよく聞きます。
販売員本人は「似合う」ことを伝えたいだけなのですが、なぜかその前に「でも」という余計な否定語がついてしまうのですね。もちろんその「でも」には何の意味もありませんし、本人も否定をしたいわけでもありません。その前の言葉を否定するようなことでもなく、ただただ意味なく付けてしまっているのです。
ですが、これが本当に余計な一言で、お客様が聞いてしまうと、「でもってことは何か似合ってない理由があるの?」という捉えられ方をしてしまいます。悪気も意図もないだけに、厄介なのです。だからこそ、自分の言葉には細心の注意を払う必要があると言えます。
特に注意が必要なのは、先にも書いたような否定的な言葉たちです。「でも」や「いや」「だけど」など、否定を意味する言葉というものは、相手にとってあまり気分の良いものではありません。「でも、似合いますよ」「いや、そうですね」など、無意識のうちに意味もなくくっつけて言ってしまっている言葉はないでしょうか?
これを確認するためには、自分の接客中の言葉を知る必要がありますが、そうするためには、ロールプレイングなどの練習をして動画を撮ったり、音声を録音するなどの行動も求められます。もちろん、ある程度意識をしておけば、接客中に言ったことに気付けるかもしれません。
余計な一言が出てはいないか、確認してみましょう。私も気をつけたいと思います。
今日の質問です。
- 意味もなく余計な一言を言ってしまうと、お客様はどう感じでしょうか?
- それらの余計な一言を減らすとしたら、どんな取り組みが必要ですか?
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